渥美清『フーテンの寅』(森崎東監督)

「インテリなんてのは、とにかく考えに考えるばっかりで、しまいにてめえがナニを考えてたかわからなくなるんでございますよ!」

イイこと云うねぇ! どうだぃ、え、この気の効いたセリフはよォ。
ま、もっとも、コレ撮った森崎東は京大出、シリーズの看板・山田洋次ときたら東大出だから、インテリの自虐趣味、映画でもきわまれり、って感じなんだけどな(笑)
……てなコト書いてるオレはバカボン出身のバカ田大学出。最近はスーパーフリーだのロクなヤツしか出してこねぇ。であるからして、インテリなぞとは程遠い、ただのボンクラだってんだ、どうでいッ!(<だから胸を張るな、胸を!)
ちなみに、本作の舞台、三重県湯の山温泉はウチの母方の実家からも近い、個人的にもおなじみの場所。そういう意味でもシリーズ中最も親近感が湧く。山田洋次より森崎東のほうが演出がえげつなくて、寅さんの八方破れなキャラが際立ってイイんだよな。