目白、音羽周辺

マイブームが散歩と化した晩秋の週末。金曜日のリベンジとばかり、目白へ向かう。一昨日のコトなのに随分前のような気がするのはなぜ? それはさておき、まずは都内で一番急坂とかいうのぞき坂へ。車はホントにえっちらおっちらという具合に上がり下がり。ココはかつて一度、同級生の8ミリ映画の撮影のために来たコトがある。思い返せば、もう12年前のコト。時間の経過は早すぎるが、コレもさておき。
続けて、宿坂、富士見坂、日無坂、小布施坂と回る。ワセダのキャンパスからも近い場所なわけだが、こんな近場にいいロケ場所があったのに使わないでいたとは惜しいコトをした、と後悔したり。
小布施坂をあがるとほどなくポンジョこと日本女子大学。サークルにもココ出がけっこういたが、学生時代は結局近付きもしなかった。いざ前まで来てみると思っていたよりはこじんまりしている感じなのに驚いた。女子大と聞いてもいまさら色めきたちなぞしないので(女がウジャウジャ歩いているのって、見るのも近付くのも大嫌いなんす。野郎なら最悪無限大)、そそくさと脇の幽霊坂だけチェックしてから、改めて正門向かいにある豊坂を下り、新江戸川公園へ。紅葉をちょいと見物してから、脇にある坂道をいそいそ登る。ココも幽霊坂というらしいが(標識はなく俗称らしい)、両端を壁に囲まれて樹木が生い茂る、昼でもうす暗い、いかにもな雰囲気。こういうロケーションに出くわすとホントにウキウキしてしまう自分が不思議。手持ちのカメラで2枚ほどパチリ。
反対側に回って、胸突坂も下る。坂の上にあるのが和敬塾村上春樹が学生時代にほんの一時期だが入寮していたトコ。「ノルウェイの森」で出てきたでしょ? ココは5年前、校正の仕事で江戸川橋に来ていた頃、帰り道に何度か寄ってみたコトあり。
ちなみに、ワセダ時代の村上春樹について調べたりなさってる、奇特な方のサイトもあるようで。ちょっと重めだけど、きどらない文章が好感度大。僕、きどっている人ほど嫌いなのはないので。難しい漢字使いたがる、つうかそういう語句使わないとモノが書けないのって最悪やと思うね。もうひとつ言えば、村上春樹を不用意にけなす読書家きどりも信用してません。まぁ、コレは趣味の問題だけどね。
東京紅團http://www.tokyo-kurenaidan.com/index.htm
それにしても、「ノルウェイの森」みたいな学生生活とはまるで無縁だったな(苦笑)一生の悔恨ナリ。

 
天気もいいし、三連休の中日ということもあり、年輩の夫婦や老婦人方など、散歩する人々は多かった。というより、この時期、このあたりを歩く人はたいてい目的は紅葉見物を兼ねた散歩なんだろうけど。オレ自身は紅葉にはさして興味なく、むしろ、晩秋になるといつもたちこめる、イチョウの落ち葉と銀杏によるらしい独特の人糞めいた臭気がいつも気になる。
不忍通りまで出て、裏道にまわり、鉄砲坂、薬カン坂、三丁目坂と回る。講談社の裏手にあたる、音羽の閑静な住宅街。あまり人気がない休日の昼下がり、ぼんやりとぼとぼ歩いているとなかなか気持ちいい。ここらって平日だとポンジョのしとやか系美人女子大生が散歩してたりするのかね? 平日になんて来られないし、ただの妄想ですけど。
どこに出るかよくわからないままにぶらぶらしていたが、結局またポンジョの脇に出たので、先ほどの幽霊坂を下って、ワセダまで出て、金曜日の夕暮れに歩いたルートを再見参。今日は甘泉園にも寄り道したが、変更はそれくらい。おなじみの路地裏は実は墓地の脇を通っているのだが、思い立ってその寺もチェックしてみた。珍しい仁王像の石像がある、なかなか立派な寺であった。どうして学生時代に見物しなかったのか、今さらながら不思議。
3日連続のバカ歩きが祟ってか、明治通りに出た頃には足は棒状態。なので、寄り道せずに帰ってきた。時間にすると4時間足らずしか歩いていないのだが、運動不足のうえにつま先がきつい安物の靴のせいで、家に帰ってみたら久々にマメができていて驚いた。軟弱な足腰、徐々にでもいいからナンとか鍛え直さねばなるまい。