ドイツVSオランダ

何と評すべきか……「粘戦」、でしたな。意外や、若手中心の新生ドイツ、手強そうです。フリングス&シュナイダーの両サイド、タフでハードで動きもシャープ、これは侮れない。攻撃は相変わらず前線目がけてロングボール放り込んでヘディングシュート狙いがほとんどで退屈きわまりないけど、後半登場したシュヴァインシュタイガー、こいつは今大会、化けるかもしれないっすねぇ。ひとりでボール持って真ん中でもガツガツドリブルで強引に突破しようとするようなヤツ、ゲルマンでは珍しいタイプだろうし、甘く見ると痛い目に遭いそうです。目つき顔つきが悪いんで、実は美男好きのオレ的には全く好みじゃないですけど、要注意ではあるかも。
センターバックは冒頭に書いたとおり、ゴール目がけてどんなシュートを蹴り込んでも、ことごとく、とにかく何でもはねかえすという嫌らしさ。お前らは妖怪ぬりかべかッ! ってツッコミたくなるくらい、何でもかんでも蹴り返してきやがって、ちッ。で、壁を突破できても、最後の砦はカーンが仁王立ち。イケメン兄貴ヒルデブラントに後釜狙われてるからヤツも必死ですな。<世紀末覇王伝説>再び、「No Loan!」
で、オランダですわ。実況で「眠ってるみたい」なんて云われてましたが、それでもボール回しだけは大したモン、足元での安定感は尋常じゃないっすね。やはり世界最高の傭兵軍団、タイマン勝負の対戦なら無敵じゃないかって。ところが、傭兵の性(さが)の悲しさ、いざボール持つと「オレが、オレが」で手前勝手なプレイ見せようとする。ボール弄んで余計なコト考えてる間に、前線のスペースがなくなり、結局、近場のヤツと横パスでボール交換するだけという繰り返し。お前らァッ、サッカーはゴールにシュートブチ込んでナンボとちゃうんかいッ、タマは前へ転がせ、前へ! でも、いざシュート打たせても、これまた手前勝手なモンだから、前方に味方がいても、それでチャンスメイクしようと考える前にあさっての方角へシュート打ちよる(……)。ったく、オレンジ軍団ってヤツぁ。
倉敷保雄サン御贔屓のラフィ(ファン・デル・ファート)はむろん逸材ですが、やっぱファンタジスタと呼ぶにはまだ程遠い。前線でタメがつくれるタレントが欲しいトコです。ベルカンプみたく、絶対的なゲームメイカーが早く育って欲しいなぁと。そしたら、システムがどうあろうと、ファン・ニステルローイマカーイクライファートといったキラ星フォワード陣も活きまくると思うんですけどねぇ。今日みたく、ファン・ホーイドンクの高さに頼ってボール放り込みまくり、なんて、オランダサッカーの伝統が泣くでしょ? それじゃ。
ともあれ、なんとか引き分けまでもっていけてなんとか一息。ファン・ニステルローイの決定力はやはり尋常じゃない。空中でクロスをからめとって反転してシュートを放つ足技とボレーシュート、天下一品、つうか世界最高。すげェ身体能力をナマで見せられて、思わず「ヨッシャァ!」と絶叫したあっしめでした。
ただし、こんな調子が続くと、予選突破は危ういですな。早くオレをオレンジ軍団応援団に戻してくれッ! うぅ。
ちなみに、オランダの戦いぶりについては、id:chef7様が的確に評価していらっしゃいました。ダーヴィッツが引っ込んだのは、オレも監督と喧嘩したとしか思えません、ハイ。