チェコVSラトビア

突然ですが、「シンプル・イズ・ベスト」てな言葉は、サッカーにおいては必ずしも万能の真理とは思えない、つうか認めがたい、そんなコトを思いました。ンなコト云いつのるのは、ぜったいブンデスリーガ狂とか、カウンターサッカーでしか勝てない弱小国の方じゃないかと喧嘩売りたくもなり。今日の2試合見ていて、そう思いました。何でもかんでも、ボールをはねかえすだけがディフェンスじゃねぇだろってつぅの。つまんねぇよ、そんなプレイばっか延々と見せられても。
かといって、いくら華麗に見えるからといって、延々とボール回しばかり繰り返すのもバカのひとつ覚えだなと。はやくゴール前に行けよ、ゴール前に! 複雑なコトが何でもかんでもできるからエラいってわけでもないんですな。難しいトコです。
うまくない前フリですが、ラトビアはホント、簡素きわまりないプレイに終始してましたね。タコ殴りされながらも、ほとんどないカウンターチャンスだけをずぅ〜っと狙って耐えにたえるという。その姿、現代サッカーにおいてはどんな弱小チームでもふさわしき技術と戦術さえ備えれば、気力と努力次第でどんな波状攻撃だってはねかえすコトができる、という証左だったかもしれません。あるいは、チェコの猛攻をしのぐラトビアイレブンの姿、まことに健気ではあったから、判官びいきな日本人気質からすれば、応援してあげてもよかったかもしれません。
でも、やっぱ、観客としては、なにがしか「ファンタジー」、つうかわかりやすい見せ場があったほうが大体は楽しいんだよな。「負けなければいい」じゃなくて、「勝つため」の“試行錯誤”や“創意工夫”が見たいつうかさ。となれば、ラトビアには心情面ではフォローできても、個人的には応援まではしがたいな、と。
今朝のチェコはちょっと気負いすぎていたのかどうか、後半途中まで攻撃が空回り、ゴール前へのクロスが全然合わず、見てて歯がゆくなるばかり。金髪振り乱してピッチを縦横に駆け回る闘将ネドヴェド率いるチェコ最強軍団のたたずまい、まさに風林火山のごとし! と形容したいオレとしては、今日の試合は燃えさかるような“火”の要素、単純に勢いには欠けていたなぁ、なんて。
ま、でも最後はやってくれましたな。根性と経験の差ということだったのか。「辛勝」ではありましたけど、とにかく勝った。しかし、かつてより最前線のコレルの動きは鈍っているし、フォワードはどれもやや決定力に欠けるかも。バロシュは怪我でシーズンは棒にふったのでモチベーションは高いでしょうが、まだ本調子じゃないみたいだし。不安材料は残念ながら見えてきちゃいましたねぇ。ベテランの主要メンツ、スタミナ不足をどこまで根性で補えるのか? メンバーの層が薄いのがヤバいですなぁ。
ラトビアは「死の組」でまさしく“台風の目”になりそう。弱者いじめの帝王ドイツはこういう相手には特に容赦しないから堅実に勝ちそうですが、オランダはヤバいな。序盤でムリムリでも得点をもぎとって、調子づくしかないかも。