内田良平『車夫遊侠伝 喧嘩辰』(加藤泰監督)

「柔」(やわら)って、柔道のコトです。念のため。
才気と狂気みなぎる眼光炯々、怪優・内田良平、若き日の豪放磊落、どこまでも一本気な野郎の魅力だけで突っ走る青春ラヴ・ロマンス快作。男なら観ずに死ねるかッ!級の大傑作なんだが、ビデオ&DVD化もTV放映もされていないようで残念。個人的には鬼才・加藤泰のなかでも最高傑作。
実は本作、もっとわかりやすい名台詞があるんですけど、正確に思い出せない。座右の言葉にしたいくらい、いかにも加藤泰らしい、感動的なフレーズだったんだけどな、ちきしょう。てなわけで、クライマックス、仇役たる柔道の達人(大木実!)に勝負を挑む際の台詞で今回はお茶を濁します。
「♪ハチのムサシは死んだのさ〜」