今夜21時より、テレビ朝日『日曜洋画劇場』にて。極私的には21世紀を担う偉才監督のひとり、アン・リー渾身の一作。日本だと『グリーン・デスティニー』と間をおかず、『楽園をください』が公開されたので混乱を招くが、正確にはアレは本作の前作。で、次作が悪評ふんぷんだった『ハルク』(オレは未見なんでノーコメント)。
ちなみに今夜放映版は言うまでもなかろうが新録じゃぞ、吹替ファン諸兄。チョウ・ユンファ大兄はDVD版の大塚明夫*1で文句なしかもしれないが、今夜のバージョンでは菅生隆之。聞き比べが楽しみじゃのう。
アン・リーについてちと書いてしまえば、オレ自身は目下アメリカに渡ったアジア映画人で最も演出力がある監督だと思う。というより、彼ほど繊細に、押し引きを絶妙に効かせた演出をできる人間なぞ、欧米日どこにも見当たらない。単純にドラマを撮らせれば目下最高レベルにあるのではないか? ジョン・ウー、ジャッキー・チェンと並ぶ、中国圏映画界が誇る映画人として、<アジア三羽烏>とでも呼びたくなる才人。オレ的には新作超待望のイチオシ・ディレクター十指*2に入るね。
……なんていろいろ書いてたが、結局事情あってチェックできずじまいだった。やれやれ。
*1:DVD版は、他にミシェル・ヨー:塩田朋子、チャン・ツィイー:弓場沙織、チャン・チェン:森川智之、チェン・ペイペイ:谷育子。WOWOW放映時に見たかぎりでは違和感は特になし。アジア映画のほうが吹替は難しいと思うんだけどね。
*2:ちなみに、あとの9人はポール・トーマス・アンダーソン、マイケル・ムーア、ラース・フォン・トリアー、アトム・エゴヤン、アモス・ギタイ、サム・ライミ、ファレリー兄弟、バズ・ラーマン、ジョー・ジョンストン。どうでぇ、なかなか期待が持てる顔触れだろ? なお、サム・ライミの名前に「?」マークな向きは、ココから退散めされるが吉。どーせコーエン兄弟あたりのシンパでしょ、ちがう?(<決めつけ)なお、日本人監督では悲しいかな、いないねぇ。「大化け」なぞ期待できぬが、ムリムリ挙げるなら、平山秀幸、是枝裕和、行定勲くらいか。なお、三池崇史は今年中には失速すると思う。もともと評価してないからイイんだが。