ピンク・フロイドのデビューアルバムにして、サイケデリックロックの金字塔的名盤の邦題から。原題の直訳ですが、題名からして比類なきセンスを感じさせますよね。アルバム全編でキシるようなギターと歌声を聴かせる奇才シド・バレット、その“狂ったダイヤモンド”な輝きは、永遠です。
早起きするつもりで早寝したのに、歯痛で目が覚めて、しかも痛め止めのバファリンを昨日で切らせたコトに気付いて絶句。患部をあっためると多少痛みが引く可能性があるので、湯を湧かしてお茶を飲みのみ、チャンピオンズリーグ第2節、ポルトVSレアル・マドリーを観戦。ベッカムは右足甲の怪我で欠場、ラウールは臀部の痛みでスタメン落ち、しかし守備陣に頼れる男エルゲラが戻ってきた。後半、ジダンが一瞬の足技でキメた強烈なシュートにヤラれる。前半、頭を切って流血ダラダラ流してたコトを忘れさせるプレイであった。リーガ前節バレンシア戦のボロボロぶりがウソのよう、やっぱ天才だわ。フジテレビなのでウッチーがノースリーブで綺麗な二の腕見せて、進行役をニコニコこなすが、やっぱカミカミ(……)。まぁ、許す。あ、許せなかったのはやっぱり風間八宏。間を置かずにしゃべるのだけはエエカゲンやめい! 言うてるコトに自信ない証拠やで、ホンマに。
BGMにフアナ・モリーナ「トレス・コーサス」を聴いて気をまぎらわせる。早朝、ぼんやり頭にはピッタリな音なんだけど、サッカーには合わんな(笑)微細な音のふんわりした重なりの間から、ゆらりゆらりと聞こえてくるひそやかなヴォーカル。フアナさん、素敵です。こないだ渋谷クアトロでやったライヴ、やっぱ行けばよかったなぁ、失敗。
『めざましテレビ』をつけっぱなしにしてしまっていたが、オレ、高島“アヤパン”彩は苦手だな。キャンキャンと耳障りな声といい、ウッチーより下手なしゃべりといい、たとえ一時的でも看板にできるようなタマじゃないと思うんだけど。中野美奈子のほうが絶対上でしょ、どう見ても(こっちもしゃべりはかなりダメ)。ファンの方、もし読まれてたらゴメンちゃい。
しかしマジ、歯が痛ぇ。患部は左上の奥歯らしく左耳の脇から左目にかけてズキリズキリ鈍痛が走る。WOWOWでやってる『オーメン・レガシー』(『オーメン』シリーズのドキュメンタリー)も録画し損ねたし、ううう。コレ、ナレーターが怪優ジャック・パランスなんですよね。シリーズに出てないのにどうして? と疑問に思われる方もいるかもだが、実はひそかにつながりがありまして。ダミアンの最初の被害者、屋根から首吊って死んじゃうねえや役、あのコは彼の愛娘ホリーなんです。『トリビアの泉』でも使えない超マニア向け情報でした、ハイ次!
昼すぎ、渋谷に出て、アミューズピクチャーズ試写室(※ユーロスペースの下)にて『デッドロック』を見る。“アクション大魔王”ことウォルター・ヒル監督の最新作という触れ込みだが、何のコトはない、ウェズ様ことウェズリー・スナイプスの“オレ様映画”じゃん、コレ。要するに『ブレイド1&2』と同じ部類の映画。
ムショで10年無敗のボクシングチャンプだった男ウェズが、入所してきた現役ヘヴィ級チャンピオン(ヴィング・レイムズ)と真のチャンプの座を賭けて対決するというお話。ゲームの仕掛人は、ムショにいながらにしてシャバにも睨みききまくりの元マフィア超大物の闇将軍、扮するはピーター・フォーク。老人役だからいいんだけど、正真正銘の爺(御年76歳!)になっちまって、もぅ。
で、中身ですけど、ウォルター・ヒルってキャラを十全に活かしきる、つうか強烈なキャラの俳優をうまく使って、それにのっかる形で、いちいち派手な見せ場つくりまくるってワザに長けている職人娯楽監督の典型みたいな人だったわけだけど、今回は逆にウェズ様にうまく使われただけって感じだったな。先に書いたストーリー以外の「遊び」はほとんどなし、って具合で脇見ナシ、ガンガン最後まで突っ走る。久々に<略筋>のまんま、それだけしかないシンプルなハリウッドB級アクションを見たって感じ。そういう意味ではけっこう痛快ではあったんだけど、何だか手抜いてるだけなんじゃねぇか? って気もして(笑)。ボクシング場面はそれなりにガチンコだけど、「それなり」なだけで、実質は「おざなり」だし。
なお、音楽はスタンリー・クラーク。映画音楽家としてもおなじみになったきたせいかどうか知らないが、自慢のブンブンベースは全然聴けず、ちと残念。正月、銀座シネパトス(笑<ワラっちゃイカンか)ほかで公開予定。
公式サイトはこちら→<http://www.deadlock.jp/>
タワーレコードに寄って、洋楽中心に試聴をいくつか。ボブ・ディランの旧作がSACD化(でも一応、普通のプレイヤーでも聴ける仕様)されたらしく、あの名作傑作が一角にどどーんと並んでて、なかなか壮観でした。当たり前ですが音は際立って良くなってるし。まとめ買いしてぇよ〜! あと、カンタベリーが生んだロックの仙人ロバート・ワイアット様の新譜関連コーナーもあって、ありがたく拝聴。コレもまとめて欲しいブツ。ちなみに、私がひそかに偏愛しているマーク・ホリスのソロアルバムがワイアット・フォロワーの一枚として並んでて、コーナー担当の店員さんとお話したくなったり。「ミュージック・マガジン」愛読者で、音楽ライター・渡辺亨さんファンの方と見たね。わかってる、わかってるぅ〜いう感じやね。
そんなこんなで、ニール・ヤング&ブルース・コバーン、カナダが生んだ至高のロッカーふたりの新譜を買って早々に帰宅。
ブルース・コバーンの最新作「ユーヴ・ネヴァー・シーン・エヴリシング」を聴きながら、先週まで大体毎日欠かさずやってた軽い運動を少々。腕立て伏せ3パターン計35回、腹筋30回、背筋20回等。ようやく体調が戻ったようでひと安心。
コバーン先生の新譜だが、相変わらずの力作。もっともサウンドは前2作で見せた精緻極まりないジャズ・フォークな音世界から、いかにも当世流行といっていいヘヴィなルーツ・ロック系ノリが導入されたせいで、比較的聴きやすいムードになったが、逆にちょっとばかり違和感も。素人耳で恐縮ながら、ドラムの音がちょっと前面に出過ぎなような。もっとも、相変わらず構築されまくった音世界ではあるんで、聴き返すたびに評価は高まっていくと思うんだけど。
地雷反対活動家として知られるプロテスト・ソングの旗手たる先生、<セプテンバー11>以降の世界へ向けて久々に怒りがふつふつと燃え上がっているらしく、ジャケットからして炎がたぎりまくってて迫力満点。全体にヘヴィな音づくりは、メッセージ色濃い内容に合わせた、というコトなんだろうな。音的には前2作のほうが好みだし完成度も高かったように思うが、本作のような熱血モードもコバーン先生ならでは。「夜のお伴」じゃなく日中でもガンガンいけそうなんで、今後ヘビロの一枚になるのは確実。
なお、コバーン先生の公式サイトはこちら。歌詞も読めますです。
http://www.brucecockburn.com/home.html
ニール様の「グリーンデイル」は明日聴く予定。DVD付きだし、楽しみぢゃ♪
続けて、BS2でやってたドキュメンタリー『クリント・イーストウッドの肖像』を見る。ドン・シーゲル監督との絡みを丁寧に描いている点が好感度大。イーストウッドの監督作品そのものへの掘り下げという点ではやや物足りなかったが、概観の仕方はソツなし。それにしても、愚生、映画館で見たイーストウッド作品が少ないコトが今さらながら悔しくてたまらぬ。フィルムセンターでもいいから、まとめて上映してくれんかね?
今夜は雑記らしい雑記となりました。では、おやすみなさいませ。