ニール・ヤング&クレイジー・ホース「グリーンデイル」

夜はニール・ヤング&クレイジー・ホース「グリーンデイル」に聴き入る。アメリカの架空の田舎町を舞台に、グリーン家なる3世代の家族の物語をうたいあげるという、コンセプトアルバム風なつくり。綴られるストーリーは、映画的というよりはどっちかつうとTVのホームドラマを彷佛とさせる雰囲気。DVDが付いていて、こちらはニール様が本作の中身を解説しながら、淡々とギター1本で弾き語ってくださるというライヴ(1曲のみオルガンに向かって演奏)。「ミュージック・マガジン」10月号の渡辺亨さんのレビューで、「DVDから見るといいかも」なんてアドバイスが書いてあったので、言われるままにDVDからチェックしたが、なるほど大正解。武骨な語り口の味わい深さにとにかく引き込まれる。見終わってからアルバムを聴く。DVDで淡々と語られた作品世界がクレイジー・ホースのふたり(残念ながらフランク・“ポンチョ”サンペドロは仕事の都合により不参加)が加わったことで、よりドラマティックに迫ってくるのが堪能できて感動しまくり。1曲1曲やたら長いんだけど、丁寧に歌いこまれ、演奏されているおかげで、じっくり曲の良さを味わえて飽きることなし。終盤は例によってニール様独壇場のウニャウニャギターが(普段より抑制はされつつも)炸裂してるし。やっぱり素晴らしいんじゃないでしょうか。こういうのが聴ける限り、やっぱロックからは離れられないってモンだぜ。来月の武道館公演がますます楽しみになってきた。
それにしても、ニール様、本作でなんとアルバム41枚目(!!)ってのはすげぇ。30年以上のキャリアを誇るとはいえ、常人では及びもつかぬ表現意欲に改めて驚愕することしきり。愚生はまだ半分くらいしかアルバムを聴いてないハズなんで、まだまだファンとしては甘いあまい。ニール様全アルバム制覇は、もはやライフワークとなりそうな気配。恐るべきかな。
なお、本作の公式サイトはこちらです。御参考までに。
http://www.neilyoung.com/greendale_frames.html