映画ならではのリズム。

正確には、「フィルムならではの」と云うべきであろうか。
いやなに、オカンが見ていた『半落ち』をちらッと見てて、演出といい、画づくりといい、なにより編集のリズムがあまりにあまり、TVドラマっぽいなぁと思ったので。それが悪い、と批判したいんじゃない。オレには全然ノリきれないムードだ、と書きたいだけ。月9や堤幸彦調の軽躁的な(<コレもべつに批判じゃないよ)ノリとは違う、往年の『ドラマ人間模様』あたりのゆるゆるしたテンポで画面が移り変わってゆくんだけど、どうにもそのカットの流れが、「映画」然としてないンだよな。何度でも書くが、コレは批判じゃなく、一部だけを覘き見したうえでのあくまでもタダの印象。それでも、コレだけは自信と確信をもって云いたいんだが、アレはオレが知ってる映画ならではのリズムじゃないンだわ、ぜったい。
確かめたワケじゃないけど、おそらくフィルム撮りじゃないせいもあったのかも。アレっていわゆる24Pでしょ? フィルム撮りと違って、質感がのぺッとしてるもん。
……このへんの話をマジにやりだすと夜が明けてしまうので切り上げるが、とにかく、シャシンってなァ、近年の邦画、『半落ち』や『踊る大捜査線』などにあるような「流れ」で展開するようなモンじゃないと、オレぁ思う。オレがかねて批判するシネフィルどもみたいな反時代的なコトをいまさら抜かすようで自分でも書いててイタいンだが、今夜久々に体感した違和感だけはどうしても書いておきたくなった。
肌合いが合わなくなったら、とりあえずはやめてみるしかないンだ。映画を見るコトでさえも。