『荒野の七人』

昨晩はチェックできないまま寝てしまったので再挑戦。トーゼン音声は吹替、字幕は英語で。高校時代にTVで何度も見ているが、たしか上京後はほとんどTVでもやらなかったハズ。つうわけで、見返すのはたぶん10数年ぶり。
一度も字幕に切り替わったりしないパーフェクトな吹替版なのが嬉しかったが、記憶よりもやや台詞が直訳調というか、硬い印象を受けたのはなぜか? TV放映版でここまでノーカットなのはまずあり得ないと思うので、ビデオか機内上映用に後年再録音された新録版なのではないかと推察。それにしてはスティーヴ・マックィーン内海賢二さんとか声が若いような? 調べる価値、あるかもだな。
それにしてもオレ、ジョン・スタージェスって特に監督として好きってわけでもないのに、『大脱走』とコレで2本もゲットしちまったな。まぁ、この2作、出てる役者がとにかくサイコーだし、吹替ファンとしても買わざるを得ないブツではあったわけだけど。
映像特典のメイキングはある種本作以上に楽しめた。00年あたりに収録されたものらしいが、七人のうちロバート・ヴォーン除く6人、そして仇の山賊イーライ・ウォラックもこの世を去った現在、見返すとずいぶん感慨深いものが。ビリングではイーライ・ウォラックが二番目に来ているのも、当時の彼らのポジションを感じさせて面白いし。欧州移住組で演技は旧世代のユル・ブリナー(発音的には「ブリンナー」よりこっちかな?)が、いちいち細かい手ぶりを付け加えてしまう新世代児スティーヴ・マックィーンに、「てめえ、今度やったらクビだぞ!」と怒ったというエピソードにも笑った。ブリナーは出自がいまいち謎な人だが、アジア系の血が入っているのは間違いないようで、そういう意味では冒頭のインディアン老人埋葬のシーンも納得がいったり。アイルランド系とメキシコ系の混血という設定のベルナルド・オライリー役にチャールズ・ブロンソンって配役もそう(ブロンソンリトアニア移民だが、アジア系の血も入っていたように記憶する)。本作はいろんな意味で、東西の間に生まれた時代の産物的な傑作ってコトなんでしょうな。