少年時代、偶然の出会いから殺人を犯したという記憶から逃れるべく、まっとうな人生を求め、ファシストとなった男がたどる数奇な運命。
ベルナルド・ベルトルッチの映画史的傑作『暗殺の森』の原作。モラヴィアの名前も御多分にもれず、『暗殺の森』で知ったのだが、それ以来、ひそかに機会あるごとに読んでいる。
ココじゃ語らないが、オレにも少年時代、人には云いたくない過去がある。オレの今の人生も、そのトラウマから逃れたい一心でたどってきた道のりではある。過去に未来を囚われる人間のあがき。読み返すたびに、どうしようもないやりきれなさがつきまとう一作。
なお、オレが持っているのは角川文庫版(大久保昭男訳)。古本屋でたまに見かける。
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