「こいつら、評議会の渡政は、そこらのマルクスボーイとは違うんだ、喧嘩の仕方を教えてやろうか!」
凄まじい渡政*1の気勢に立ち往生の不良工員たち。
「エンタクシー」最新号に付録でついてた、笠原和夫脚本による未映画化脚本『実録・共産党』より。第1稿があがった段階で東映労働組合の反対で製作中止が決定したせいもあってか、ちょっとドラマとしては練られていない、未完成な感触が否めないが、複雑な組織の人間模様が見事に整理された、いかにも笠原ドラマらしい内容。こういうの読むと、脚本家は構成力が命ではないか、と思ったりする。
- 作者: 柳美里
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併録の『日本暗殺秘録』*2は東映チャンネルや名画座&フィルムセンターでたまに見られる。事実が的確にドラマ化され、情念の交錯と迫真の活劇描写が素晴らしい。『仁義なき戦い』も彷佛とさせる出来映え。
追記。ソフト化もされました。
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