突然だが、洋画ファンにも2種類ある。
字幕絶対主義者と吹替愛好者だ。
オレは吹替愛好者です。
そんなわけで、以下、字幕絶対主義者の方はどうぞ飛ばして下さい。
でも、マニアの方のツッコミなぞもなんとなく期待してたり。
ひとたび吹替ファンになって以来、確証が得られないかぎり、TV放映される吹替洋画はすでに録画したモノでも何回でも録画してしまうようになる。
放送局によって声優が変わったりするし、なによりカットの仕方がいつも細かく違ったりするんだよね。
オレがいまだにむかついているのは一昨年テレビ東京<午後のロードショー>で放映されたマイベストの1本『ニューヨーク1997』。
かつての放映版からさらにカットされて、青野武スネークの台詞が一部切れてしまっていたのだ!
この枠、どうも以前よりCMが増えたように思うが、いかがなモノか?
カットの仕方も年々、雑になる一方でコマッたモンなのである。
ちなみに、オレの吹替ベスト5(本日付、順不同)
『ニューヨーク1997』
監督・音楽:ジョン・カーペンター
★カート・ラッセルas青野武のいつもとは一味違う、ドスききまくりのうなり節がサイコー! で、悪役は帝王アイザック・ヘイズ、声は小林清志! 意味なく登場するタクシーの運ちゃんはアーネスト・ボーグナインだし、オレ、ほとんどのセリフ、再現できますッ!<人前でまず使えない芸(意味不明だから)
- 「スネーク、って呼べよ」
- 「大統領がどうなろうと関係ねぇ。オレの知ったことか」
- 「戻ったらお前を殺してやる!」
- 「あんたを守るために、何人もの人間が死んだ。そのことについてあんた、どう思ってる?」
ホント、だからさ、吹替収録してDVD発売し直せってぇの!
『アルカトラズからの脱出』
★故・山田“ヤスベェ”康雄イーストウッドVS納谷“とっつぁん”悟朗パトリック・マクグーハンの息詰まる対決!
「名前は?」
「…モリス」
「おかしいな? この名簿では、“フランク”・モリスとなっておるぞぉ?」
ヤスベェことルパン行くところ相棒の次元も登場するわけで、イーストウッドを助ける黒人囚の親玉(ポール・ベンジャミン)として小林清志もしっかり登場、いつにも増した凄みあふれるダミ声で随所美味しくキメまくり、ボンクラ魂鷲掴み!
- 「襟のボタンはめなよ、ぼうや」
- 「字は読めるのか? ぼうや」「英語の本ならな、ぼうや」
「せっかくやってきたのに、ここに腰掛けねぇ理由はふたつにひとつだ。臆病風に吹かれたのか、黒人が嫌ぇかだ。どっちだ、ぼうや? ブルッてきたのか? うン?」
「いぃや。黒人が嫌ぇだからだ」(フン、と鼻で笑う親玉)
「ほんとに脱獄したやつはいねぇのか?」
「成功したやつはいねぇ。ここの連中は誰もが望んでるが、手立てがねぇんだ。看守たちを見ろよ。ほかのムショじゃ囚人7人にひとりだが、ここはその倍以上、囚人3人にひとりの割りだ。
クソの時間が朝から夜に変わってもあやしまれる。独房だから仲間も誘いにくい。しかもがっちりした独房だ。鉄格子はほかよりひと回りも太いし、ばっちり溶接してある。カギもとんでもねぇ所についてやがる。
地盤が固ぇからトンネル掘るのは無理だ。ちくしょうめ、島全体が岩でできてやがるんだ。
それにあの海よ。対岸まで1.5キロしかねぇが、潮が速ぇから15キロぶんはある。おまけに水が冷てぇから、5、6分で手も足も動かなくなっちまう。たとえ泳ぎきる力があっても、対岸まで泳ぎきるだけの時間がねぇ。毎日点呼が12回もありやがるからだよ。
ここじゃ年がら年中、数えっこよ。それが何十年も続く。おれたちは時間を数える。看守はオレたちを数え、所長はその看守たちを数えるんだ……」
『ヘルハウス』
★故・富山敬asロディ・マクドウォール、悪霊(千葉耕市!)相手に大熱演!
「何があっても、ここを動いちゃいけませんよ」
「聞きたいことがあるんだ、ベラスコ。どうして、お前は人前に姿を見せなかった? (略)……お前は吠える巨人なんかじゃない! お前の背丈は何センチメートルだッ! このインチキ野郎ッ!」
「……エメリック・ベラスコ。吠える巨人……悪霊は、祓われた」
科学者夫婦、小林昭二&池田昌子の面白い顔合わせもさることながら、やっぱ上田みゆきの美女霊媒フローレンス(パメラ・フランクリン!)の痛々しいくらいの可憐さに萌え萌え〜!
「バカね。どうしてあたしを抱かなかったの……うふふふ……あ、あたくし、狂ってる!」
『シシリアン』
★吹替ファンには定番。でも、最近放映されてないのが残念無念。コレを見ずしてナニを見る、野沢那智アラン・ドロンVS森山周一郎ジャン・ギャバン! コレで泣かずにナニで泣く!
「こいつはオレの持ってきたヤマだぜ!」(ナチ)
「ネタは信用するさ。だが、お前ってヤツが信用できん」(周一郎)
そういや、初期ドロン=堀勝之祐バージョンとかあるのかな? あったら見たいけど、それは無理だろうな。
なんつってもヤスベェの『ダーティハリー』が原点なんで、男気系なセレクションに偏っちまったな。蛇足ながら、おそらく放映はあり得ないでしょうが、オレは運良く『荒野の用心棒』の納谷悟朗バージョン(最初のTV放映版らしい)を見ています。かつて地元(三重県)でなぜか放映されたのだ。ビデオに録画しなかったのが、永遠に悔やまれる。
思春期も美少女声優とかにさほど萌えたりはしなかったから、アニメには全く走らなかった。やっぱ、たとえ眺めるだけのオナゴでも、生身じゃなけりゃ、萌え、もとい、燃えられないのよ。オキニの女性声優さんもいろいろいるけど、どうせ声聞くだけなら、やっぱ、全然生身な女子アナのほうがいいなと<バカ
色気ナシすぎもナンだから、最後はとっておきを。
『青い体験』
★むぉぉぉ〜、題名を書いただけで、また精通が始まりそうな(爆)<バカ×∞
お色気ムンムン美女ラウラ・アントネッリを、な、なんと、かの女王、池田“オードリー&お蝶夫人+メーテル”昌子サマがおアテになってるってんだからお立ち会い。
萌え萌えヘロヘロぶりは第二弾『続・青い体験』でさらにヒートアップ! 最近DVD化されたが、吹替版が収録されなかったのはあまりに残念! 毎夏、放映すべき傑作だと思うぞなもし。
ちなみに、ラウラが筆下ろしするうらやましすぎる少年アレサンドロ・モモは18歳を目前にバイクで事故死。イイことしすぎると最後はこうなる……なんてコトは思わない、ただ合掌。
映画はTVで吹替で。外画声優談義は止まらない!