パーカー@「悪党パーカー/殺戮の月」(リチャード・スターク作)

隠し金のある街に相棒の“俳優強盗”グロフィールドと舞い戻ったパーカー。ところが、金は消えていた。街の組織につながる何者かが金を横取りしたのだ。犯人は組織と結託する汚職刑事とその一味だった。ふたりは金を奪い返す算段をつけるが、手違いでグロフィールドが撃たれ、瀕死の身の上で人質にとられてしまう。怒り狂ったパーカーは、全米各地から悪党仲間を呼び集め、敵の一味に殴り込みをかける!!
世紀のピカレスク・ロマン、「悪党パーカー」シリーズ第16作(宮脇孝雄訳、ハヤカワ・ミステリ)。今回の台詞はゴルゴ13ばりに寡黙なパーカーが珍しく仲間相手に長広舌をふるう、珍しい場面(220頁)から。とにかくこのパーカーという男、暴れ者にして切れ者、一切無駄口なんてきかないが、いざ口を開けば、言葉数は少なくとも雄弁このうえなし。仕事屋たる者、男たる者、かくあるべし! 格好よすぎるぜ、YEAH!