『座頭市物語』第8話「忘れじの花」

シリーズ中のカツシン監督第2作。
山城新伍がエッセイ「おこりんぼ、さみしんぼ」中で語ってる一編。しみじみと泣かせる話なんだけど現場は困惑の体でそれどころではなかったらしいのも、よくよく見ていると伝わってくる(汗)

原作:子母沢寛
脚本:奥村利夫、東條正年
監督:勝新太郎
音楽:富田勲
制作:勝プロ/フジテレビ


座頭市勝新太郎
お菊:十朱幸代
佐吉:山城新伍
松蔵:高木均
伊助:千波丈太郎
おしん:武智豊子
辰蔵:鈴木康弘
猪吉:伊吹新吾
ほか

山城新伍はエッセイで高木均に泣きを入れる場面について語ってるのだが、台詞がホント、入ってないというか設定だけ聞いてて必死こいて保たせてた雰囲気はある。高木均のほうは受けなのでわりと無理なく演れてたようだが。というか、ぁんだ、あの鼻毛はww当時はムーミンパパ、その後トトロと化す高木さんの面目躍如な爆笑メイク。ちなみに、たけしの『みんな〜やってるか!』で座頭市の役をやっててそれも可笑しかった。
十朱幸代は台本もないので困惑して文句言ったりもしてたらしいが、かえってフテくされた雰囲気は自然と出せてよかったのかも。それより、カツシンは大柄な人ではないと思うんだが、彼女をヒョイッと楽々そうに抱え上げたのにビックリしたりした。やはり筋肉の付き方からして違うヒトだったのかなんて。
カツシン一流の即興演技&演出の導入については諸説ある。森一生監督によって開眼したとかどうとか。個人的には殆どアクターズ・スタジオ流儀みたく、リアルな芝居の追求の末に自然とエスカレートwしたと思っているんですが。