http://www.historychannel.co.jp/rec/index.html#01
ヒストリーチャンネルで昨日から放映されてる『露木茂の「ニュース映画で見る昭和」』を見た。題名どおり、当時のニュース映画が延々と流されるだけというシンプルな構成だが、ついつい見入ってしまった。『映像の世紀』みたく創り手の意図が入りまくり、つくりこんだアンソロジーと真逆、おそらくは保存するかどうかも決めてなかった「ニュース・フィルム」をそのまんま使ってるところがリアルでいいなぁ、と。
じいちゃんばあちゃん、とうちゃんかあちゃんが目の当たりにしたであろう当時の日本の風景が映し出されてて、それを脳内で追体験できるような気になれるのがイイのかなぁ、、、などと思い、そう思うとなんだか鼻の奥がツン、とするような、そんな感傷に浸ってしまった。
昭和53年までをニュース・フィルムでたどるようだが、たぶん自分が生まれる前の時代の映像にやられてしまうんだろうなぁ。自分が生きてこの目で絶対に見ることがかなわないモノだからこそ、たとえそれがなんでもない雑踏を映しただけのような光景であっても、どうしようもなく心ひかれるのだろう。
時代劇みたく歴史の彼方でしかない過去よりも、『三丁目の夕日』のようにもしかしたら自分も体験できていたかもしれない近過去の郷愁もののほうが強く共感できる、というのはうなずける話。映画そのものは話がどうにも俗っぽい泣かせに走ってるから見てて辛い、という面はあるけど、劇中で再現された当時の街並みには、グッとくるものがあるにはあって。それはまさに先述したように、自分の親の世代は確実に目にしていた風景であり、おそらくは自分のDNAのどこかにある原風景のひとつかも、、、と思わせもして。東京の下町ほどじゃないにせよ、『三丁目』みたいな路地は全国どこにでもあったハズだし。*1
、、、話が飛ぶようだが、高校時代に読んだJ・P・ホーガンのタイムトラヴェルSF「プロテウス・オペレーション」の一節を思い出す。主人公は自分が生まれたその日その時に出くわし、感涙にむせぶのだ。絶対にあり得ないからこそ多くの人が夢見る光景の典型例だと思うが、生まれたばかりの自分には、もし会えるのなら会ってみたい、と思わずにはいられない。こういうの、「ドラえもん」世代ならではの呪縛だったりもするのかな?(笑)
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