松方弘樹『仁義なき戦い』

自民党独裁に憂う日本中のまっとうな諸兄のつぶやき。
……いずれきっちり書きたいが、要するに、日本人は『仁義なき戦い』を例にとれば、山守(金子信雄)が好きで仕方ないんだな。選んでカスつかんでると。
バカとか厄介者をわざと上に立てて、その下で辛酸を舐め尽くすのが、人間のあるべき姿と思い込んでいる。「我慢の美徳」というヤツだ。どれだけくだらないコトでも、我慢すればするほど、人間のグレードがあがると真剣に思い込んでいる。しのびがたきをしのべばしのぶほど、幸せが待っていると信じている。狭い国土に大量の人間がひしめきあって住んでいるから、自然とそんな考え方になったんだろうか? オレは昔からそれが不思議だった。自分たちでバカを選んで、バカに頭下げて、それの積み重ねで偉くなれると考えているんだからおめでたい。
バカにはバカと云おう。わざわざアホをリーダーにするな! ハッキリしようぜ、そろそろ。

「わしらだけが煮え湯飲むことないじゃない!」

仁義なき戦い』は現代にも通じる、日本社会の精神構造も見事に活写した名作である。