夜は若く、彼も若かった。

が、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。


……ウィリアム・アイリッシュコーネル・ウールリッチ)の名作「幻の女」(ハヤカワ文庫、稲場明雄訳)の冒頭から。
引用に特に意味はありません。もっとも、<深夜に見たい・読みたい・聴きたい映画/本/音楽>なんてのは、いずれ書いてみたいネタではあるかな。
貧読の愚生ですが、アイリッシュは大好きな作家のひとりです。端整ながらどうにもセンチメンタルな美文からは、痛々しいほどに「孤独感」が伝わってきて、時に涙するほど悲愴感を覚えます。


なんてコト書きながら、横目でTVを眺める25時。おおッ! ヤギちゃん八木亜希子)だ! 久しぶりだぜ。フジテレビの深夜番組『実況格闘』。こんなのに出てたのか。新婚の旦那が住んでるニューヨークにはまだ行かないんだっけ? 日本にずっといてくださいよ、ねぇ。相変わらずまろやかで可愛らしい声、素敵です。滑舌も発音も特にイイというわけではないんですけどね。語りなら近藤サトのほうが巧かったりしたよね。ポニーテールに髪束ねて、白いブラウスに紺のカーディガン羽織って縞目模様のスカート、と、なんだかアカヌケない髪型に服装だけど、清潔感はあって似合ってはいる。イイんじゃないでしょうか。旦那、うらやましいな、畜生……って、だんだんホント、悔しい気持ちになってきたじゃねぇかよ!
嗚呼、「夜の空気は甘いのに、オレの気分は苦かった。」


始めて以来読んで頂いている方はお気付きかもしれませぬが、どんどん乱調モード全開なこの雑記。ツッコミなけりゃ、このまま突っ走りますぜ! 押忍!


それにしても、彼岸が過ぎて、秋雨の季節が来ましたかねぇ? 目下のBGVはWOWOWでやってるツイン・ピークス。愚生オキニ女優のひとり、シェリリン・フェン、ベッドに裸身で潜り込み、カイル・マクラクランをチョー誘惑! の名場面。雨の夜に見るにふさわしい名作TVシリーズだよね、うん。しかし、シェリリンもどこへ行ったか知らん。数年前は『フレンズ』にゲストで出たりしてたけどね……。
なんてコト書いてたら、UEFAカップのプチョフVSバルサ戦を見逃しちまいましたよ。そのために起きてたつもりだったのに。年々、お間抜けさにも拍車がかかる気分。
嗚呼、重ねがさね、「夜の空気は甘いのに、オレの気分は苦かった。」<しつこい