ジョン・フォード

「私の名前はジョン・フォード。西部劇を撮ってます。
さっきから聴いていたが、今日のデミルのやり口は気に入らない。
みんな明日も撮影があるんだ、早く帰って寝ようじゃないか」

赤狩り時代、ハリウッドの監督一同が顔を揃えた会合で、左翼寄りな移民監督たちを罵倒糾弾して息巻くセシル・B・デミルをたしなめたという、巨匠中の大巨匠、歴史に残る美談……と巷説伝えられるが、実際のところ、フォード自身はタカ派。男気をのぞかせたというよりも、実際、馬鹿げた問答に付き合うのに苛立っただけ、というあたりが正確なのかも。当日の模様、録音してあったりしたら正確な状況もわかって、面白かったろうに。。。