台風が来ると、ふるさとを思い出す。

ウチの前の公園で、『台風クラブ』よろしくバカ、もとい若者がたむろしていた。台風が近付いてきて、思わずウキウキして外に飛び出してきたらしい。その気持ち、わかる。まぁ、風が強くなると、すぐ帰っちゃったたけど(笑)
オレは三重県生まれなんで、毎年秋口になると、確実に台風がひとつは通過した。日本で一番雨の降る尾鷲は、オレが育った北部・鈴鹿市とかなり離れた南部*1なので気候も違うのだが、それでも雨も台風も、東京以上だったのは間違いない。
台風が近付くと、海岸近くだったため、海のニオイがウチの近辺一面にたちこめていた。空気が塩辛かった。午後になると吹き出す潮風とはまた違う、塩気だった。*2
東京でも台風の通過後は似たニオイがするが、これはいわゆるオゾン臭のように思う(違うか?)エアコンで空気が撹拌されたような感触で、田舎で味わった海のニオイとはかなり違う。
台風が来ると、田舎を思い出す。帰りたくなる……もはや、帰るに、帰れないんだが(自嘲)
夜。台風一過でスモッグが吹き飛んできれいな空に、まんまるい満月が浮かんでた。月見れば千々にものこそかなしけれ……ですかな。


*1:三重県は南北で「くに」が違う。北部は伊勢、南部は紀州である。ちなみに、オレは伊勢人と紀州人のクォーター。のんきなのに神経質、鈍牛なのに血の気が多いと両極端。

*2:伊勢湾台風当時は、生存者がいなかった地帯と聞く。