三重テレビのゆかぴ〜は今頃どうしてるんだろ?

爺みたいでヤなんだが、寝起きのぼんやり頭に浮かぶのは、過ぎ去りし日の想い出ばかり。そんなわけで『アマルコルド』−わたしは思い出す。
高校時代は地元のローカル局三重テレビでやってた『POPIN'POP』なる洋楽番組*1を毎日チェックしていた。ゆかぴ〜*2なるおねぇさんアナがM.C.。洋楽仲間と競って、番組提供のライヴ・チケット&アルバムのプレゼントに応募しまくり、ことごとく当てまくった(笑)つうか、この番組、オレたちしか見てなかったって話もあって。生まれて初めての外タレ(死語)コンサート、ピンク・フロイド*3はじめ、エリック・クラプトンマーク・ノップラーエルトン・ジョンデイヴィッド・リー・ロスに行った。
たしか音楽評論家の市川哲史氏が毎週ゲストに来てたり、ローカル局、毎日15分枠だからって侮れない、こだわりのビデオクリップ紹介&最新アーティスト情報を伝えてくれてた。デビー・ギブソンもリック・アストリーもワム! も、大抵はこの番組で見たような。プリンス、スティング、ピーガブ、はてはデイヴィッド・シルヴィアン「オルフェウス」あたりまで紹介していたような。
プレゼントに同封されたお手紙もM.C.のゆかぴ〜が一枚いちまい書いていたようで、綺麗な字で、
「わたしがひとりで、企画から選曲から発送まで、何でもやらされているんで〜す♪ 応援してくださいね〜」
みたいなコトが書かれていたような。
もっとも、わが“『ラジオデイズ』”ならぬ“『ゆかぴ〜デイズ』”は長くは続かなかった。『POPIN'POP』はオレがちょうど高校1・2年生だった2年で終了。ゆかぴ〜の結婚・退職というわかりやすい理由であった。オレはそれをプレゼントで当てた「ラスト・エンペラー オリジナル・サウンドトラック」のレコードに同封された手紙でも知らされた。
「突然ですが、わたし、寿退社することになりました。番組終わっちゃいますけど、ごめんなさいましね〜♪」
……しょぼ〜ん、であった。
スティング「ナッシング・ライク・ザ・サン」はオレの洋楽リスナーの師匠、Tくん*4だったかが当てた。とにかく、プレゼントはオレはじめ、オレの仲間3人ほどだけで独占状態だったのだ。田舎ならではのザックリしたお話だよな。
正直、暗〜い中高生活だったのだが、この当時見聞した映画や音楽、本・マンガ等々は、いまだ記憶に焼き付いている。10代での体験ほど強烈なモノはない、と思い知らされる今日このごろである。

*1:検索したら、しっかり番組に関する記録が出てきた。ありがたし! 勝手紹介で恐縮ながら、TOPページにリンク張っておきます。<魅惑の三重テレビ−非公式ファンサイトhttp://www.geocities.co.jp/Hollywood-Cinema/6733/

*2:本名は小津由香里さんというそうな。意外や、小津安二郎の親族だったりして。小津の父は三重県出身みたいだし。

*3:この時はオレだけで10人中8人分を当てて、級友に声かけまくって、連れ立ってぞろぞろ出かけた。

*4:関西の国立大学医学部卒業後、理由は知らないが、ちょうど神戸大震災直後、自殺したという。卒業以後、1回しか会えなかったのが無念。