プロちゃん・グレたんの珍々漫々大放談!:第2回「キング・クリムゾン」

プロ「プロでぇーす!」
グレ「グレッす!」
プログレ「ふたり合わせてプログレですッ!」
プロ「……あんまり反応よろしくないんちゃうか、コレ?」
グレ「まぁ弱気は禁物や。どうせヒマつぶしや。張り切って行こうや。
早速ですが、今日のお題はキング・クリムゾン!」
プロ「あ、こらまたでかいネタやな〜5大横綱バンド総ナメで行くワケですな?」
グレ「金星狙って、敢闘賞ゲッツや。それはともかく、こいつらも駄目ジャケの宝庫でしょ?」
プロ「1枚目からしてヤバいね。クリムゾン・キングの宮殿」(69年)。でっかい鼻やな、エグッ! めちゃ不細工やこいつ」
グレ「どこが宮殿やっちゅうねん! やっぱ、このでっかい鼻の穴の中かな?」
プロ「インパクトだけ狙いまくり、究極のダサ顔。駄目ジャケ王決定やね。こんな凄い顔描いたら呪われるっちゅうねん!」
グレ「デザイナーが早死にしたってのもわかるよな。で、2枚目が「ポセイドンのめざめ」(70年)

ポセイドンのめざめ(紙ジャケット仕様)

ポセイドンのめざめ(紙ジャケット仕様)

プロ「うわッ、キショッ! 幼稚園児みたいな下手なイラスト、勘弁せぇや! うわ怖、コレちょっと見いへん間に、誰か増えてるで! グレッグ・レイクの亡霊やろか?」
グレ「死んでないしんでない、昔も今も! 体重3倍増しでこないだザ・フーに入ってたちゅうねん!」
プロ「ジョン・アンダーソンかな?」
グレ「コレにはまだ参加してへんって。3枚目のリザード」(70年)で唄ってるのや」

Lizard, 30th Anniversary Edition

Lizard, 30th Anniversary Edition

プロ「なんやこれ曼陀羅かいな。トカゲちゃうやん! ほんま、題名と合わへんジャケばっかや」
グレ「ロバート・フリップ試行錯誤期モロ、メンバー替えまくりやからね。で、4枚目がアイランズ」(71年)。コレは大槻ケンヂも絶賛してる傑作や!」

アイランド (紙ジャケット仕様)

アイランド (紙ジャケット仕様)

プロ「『島』ちゃうやん? 天体写真やん。意味不明!」
グレ「こいつらは次のライヴ盤「アースバウンド」(72年)で崩壊。文字書いてあるだけ、こンだけやる気ないジャケもない。
で、この次の三部作なら文句あらへんやろ? 「太陽と戦慄」(73年)「暗黒の世界」(74年)「レッド」(74年)や!」

レッド (紙ジャケット仕様)

レッド (紙ジャケット仕様)

プロ「「太陽と戦慄」ってジャケに合わせてる題名、国内盤だけやろ? 「どろどろスープの中のヒバリの舌」って何やねん? で、次が「Starless And Bible Black」か。題名からして救いなしや。こんなン聴いてるヤツが幸せになれるワケがない。
で、「レッド」か。「深紅」がいつの間にかただの「アカ」になって終わってしもたワケや。何やねん、このむさい3人の親爺は? どこにガン飛ばしてんねや? (左端のジョン・ウェットン見て)こいつ、アゴ割れてるし!」
グレ「おどれテキトーに文句つけてるだけやないか! しかし、キング・クリムゾンって実質、コレで終わったよね」
プロ「80年代に復活したいわゆるNEWクリムゾンは、もともと<ディシプリン>つぅユニットやからな。ゼニの亡者なフリップのアホが、キング・クリムゾンを勝手に登録商標化して使ってるだけや」
グレ「で、コレまたゲンかつぎみたく、三部作やね。ディシプリン」(81年)「ビート」(82年)「スリー・オブ・パーフェクト・ペア」(84年)

ディシプリン(紙ジャケット仕様)

ディシプリン(紙ジャケット仕様)

プロ「らせん模様に、音符に、U字か。小学校の図工の教科書みたいな、アホみたいなデザインや。手抜きしまくりや。中身同様、つまらん!」
グレ「うわ、大鷹俊一みたいに斬って捨ててるわ。いやいや、コレこそが80年代、プログレがあるべき姿だったんだよ! 聴けやこのポリリズムの嵐をッ!」
プロ「電気楽器ギンギンチャカポコ、アタマ痛ぅなるだけや!」
グレ「フォローなしかよ! で、さっきの大鷹俊一が妙に誉めてくさるのfが90年代再々復活盤や」
プロ「“ヌエボ・メタル”かぃ。ツインギター、ツインベース、ツインドラムというアホな編成で、70年代のハードロック風なリフで押しまくるっつぅコンセプト。アホかっちゅうねん。聴いてても音が分厚いだけでナニ演奏してるかわからんっちゅうねや」
グレ「エイドリアン・ブリューの曲は相変わらずメロメロボロボロだしな」
プロ「こっからはリリース乱発でナニがナニやらわからんぞ〜! 「ヴルーム」(94年)、「スラック」(95年)、「スラック・アタック」(96年)って、題名だけ歯切れよさげやけど、音の密度濃いめにしてるだけで、中身なし。まさにこけおどしの典型。プログレなんざしょせん20世紀の遺物、音楽的にも限界に来たって証左やね。「ヴルーム」見ろや。典型的な叩き売られCDな手抜きデザインじゃ! 題名も生意気にウ濁で云いにくいし、エエとこなしや!」

ヴルーム (紙ジャケット仕様)

ヴルーム (紙ジャケット仕様)

グレ「アホ! プログレは世紀もまたぎ越すんじゃ! それがオリジナルアルバム近作三部作(またかよッ!)「ザ・コンストラクション・オブ・ライト」(00年)「しょうがない」(02年)「ザ・パワー・トゥ・ビリーブ」(03年)や」

ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ

ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ

プロ「ジャケは図工の時間からゴテゴテ、ゴスゴスなアメコミ調みたく、ますます見苦しくなるな。眺めてるだけでネクラになりそうや。こんなン全部買ったり、チェックしてるヤツの気が知れんわ。クリムゾンファンってな、いまや宗教団体と変わらんね。お布施と称して出されたアルバム全部買うとか、盲目的信者以外の何者でもない! フリップなんぞが教祖様かいッ! さぶいぼ出るっちゅうねん!」
グレ「そんなン云うたら、オレらのコンビ、こんなネタやってる意味あらへんやないけ!」
プロ「そうや。そうなんや。人生、諦めが肝心や。こいつらのアルバム題名どおりや。ジャケ見てみぃ! すべてをあきらめきって廃人どもがうつろにヘラヘラ、ナニやら見つめてる! 虚しいのォ〜こいつらこそ、『21世紀の精神異常者』や!」

しょうがない~ハッピー・ウィズ・ホワット・ユー・ハヴ・トゥ・ビー・ハッピー・ウィズ

しょうがない~ハッピー・ウィズ・ホワット・ユー・ハヴ・トゥ・ビー・ハッピー・ウィズ

グレ「『しょうがない』、信じるは力なりッ!……か(ガクガクブルブル)」
プロ「悲しいオチやな〜次いこッ、つぎッ!」

(ムリムリ、つづく)