いや、オレは好きなんです。渋谷社長が嫌いなの。
【ヨーイチくん】
渋谷陽一「僕、トーキング・ヘッズって嫌いなんだよね。最悪じゃない、あのバンド」
大貫妙子「どうしてえ? いや、いい。わたしはそれに関しては反論する」(略)
渋「当初はとんでもないもんだと思った。特にバンドそのものの変化よりも、あれを安直にほめそやす日本の軽薄なロック・ジャーナリズムってものは、ほんとむかついたね。私が天敵として嫌う今野雄二に代表されるんだけど(笑)」
大「天敵なの? 大変ね、嫌いな人がたくさんいると。疲れるでしょう」
渋「そんなことないよ。それだけが僕のエネルギーの源泉だもん。まあ、いざ今野雄二を目の前にして個人的にどうこうっていうことはないんだけどさ、一応嫌いって言ってみるわけ(笑)」
大「ま、今野雄二さんのことは置いといて、最近の『ストップ・メイキング・センス』なんかとてもよかったですよ」
渋「すごいね、あのビデオは。デヴィッド・バーンのセンスなんだろうけど、あの人のどこにそれがあるのか不思議だね。だって、インタビューなんかすると、実に凡庸な人なんだ。あの人とブライアン・フェリーは心底つまんない」
大「変なサービス精神がないんじゃない?」
渋「いや、あるんだよ。だから、一生懸命考えてしゃべってくれるんだけど、気がきかないんだよなあ。だけど、やらせるとすごい(略)結局、今野雄二がほめるから嫌いなだけで」
(一部、筆者がテキトーにG体にしました)
詳しくは本編で。ブックオフとかでも売ってるかもですよ。プレミアはついてないと思う。
出典:「ロックは語れない」(新潮文庫)
- 作者: 渋谷陽一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1986/05
- メディア: 文庫
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