『座頭市物語』第21話「湖に咲いたこぼれ花」

井上昭監督が最も気に入っているとコメントを残してたりする一作。構成面等、全体としてややまとまりを欠くような雰囲気が例によってあるのだが、監督自身がやりたいことをやれた場面がクライマックスであるらしい。何度でも書いてしまうが、座頭市シリーズではこういう「意欲作」、あるいは(語弊がありすぎかもだが)「失敗作」でも楽しめるのが素晴らしいと思ったりする。座頭市の立ち位置の微妙さの描き方に関してはけっこう深いところを突けているような観も。