第1回ロバート・アルドリッチ:世界最高の“男気”映画監督!

hibiky2006-03-08

たまには初心に帰って、コアな映画ネタでも書いていくか。。。
つうわけで久々の新企画[映画夜話]、いきなり始め!

第1回はロバート・アルドリッチ! 
ごちゃごちゃ説明してもアレなんで、ザックリ一言で御紹介すれば、 アメリカが生んだ世界最高の“男気”映画監督!  どれも、「男なら見ずに死ねるかッ!」って作品ばかり。
ノスタルジーやポエジーに流れない、ヘヴィさゆえのカッコ良さなら、
サム・ペキンパー以上じゃないかなぁ?
とか何とか云って、女性映画も撮ってるけどね。
ヒゲババァが弱虫ねえちゃんイジメ倒すレズビアン映画の『甘い抱擁』、怖すぎる女の憎悪ぶっつけ合戦サスペンス『何がジェーンに起こったか?』『ふるえて眠れ』とか、、、 って紹介してて気づいたけど、五社英雄みたいだな、なんだか(笑)
語弊ありすぎだけど、アメリカの五社英雄とも呼んでおこう(爆)

個人的にベスト5を選ぶなら、北国の帝王』『特攻大作戦』『ロンゲスト・ヤード』『合衆国最後の日』『ふるえて眠れ』
入門作としては『ロンゲストヤード』がイチオシ。 史上最高のアメフト映画。バート・レイノルズ率いる犯罪者猛者軍団の血湧き肉踊る肉弾戦!*1

ロンゲスト・ヤード [DVD]

ロンゲスト・ヤード [DVD]

あとは最高傑作、究極の男の対決映画北国の帝王か、やっぱ。 リー・マーヴィンVSアーネスト・ボーグナイン+キース・キャラディン、三者三様、三つどもえの男の意気地(いきじ)のぶつかりあいに泣け!
北国の帝王 [VHS]

北国の帝王 [VHS]

戦争映画のチョ−名作、男気俳優総出演の特攻大作戦もサイコーっす!  つうか、最低限でもコレ見ずに男気映画が好きなんて云うヤツは殴っていい! エセ映画マニア殺しがクセになりそうだ!(byチャールズブロンソン
特攻大作戦 [DVD]

特攻大作戦 [DVD]

血も凍る怖〜い女のサスペンスが見たい方は『何がジェーンに起ったか?』をどうぞ。 ベティ・デイヴィスVSジョーン・クロフォードのいぎたない老嬢姉妹同士のいたぶり対決! 余談だがこいつの予告編は最高だ。ベティ・デイヴィス主演による姉妹編的サイコ・スリラー、『ふるえて眠れ』も怖すぎ!
何がジェーンに起ったか? [DVD]

何がジェーンに起ったか? [DVD]

手に汗握るハラハラドキドキ脱出ものを見たい方は、『飛べ! フェニックス』を。 ジェームズ・スチュワート以下、一癖二癖ある墜落飛行機乗客一同が砂漠から決死の脱出大作戦! いけすかないドイツ野郎(ハーディー・クリューガー)がカギを握るって設定もひと昔前の世界的共通認識(笑)を感じさせてイイねぇ。ドイツ人っていうとオリヴァー・カーンを思い出すから、今もそうか?
飛べ!フェニックス [DVD]

飛べ!フェニックス [DVD]

社会派問題作なら合衆国最後の日。「ベトナム戦争の真実を公表せよ!」と核ミサイル基地を占拠して迫る元将軍バート・ランカスターと、彼に人質にとられるハメになる大統領チャールズ・ダーニング。低能ブッシュの息子にもルドヴィコ療法で見せてやりてェぜ! ちなみに、現行版のDVD、吹替収録してくれてるのはいいけど、肝心なトコ飛びまくりだし、おまけに画質も最悪! ナメとんのか、日活!
合衆国最後の日<2枚組特別版> [DVD]

合衆国最後の日<2枚組特別版> [DVD]

西部劇見たければ『ヴェラクルス』。 ややトウが立った時期のゲーリー・クーパー保安官、ニタニタ笑いが目印の悪党バート・ランカスターに付け回されて弱り顔。若い頃のランカスター、男色公爵ルキノ・ヴィスコンティが惚れ込むのもムリはない男の色気ありまくりですな!
ヴェラクルス [DVD]

ヴェラクルス [DVD]

マニアはミッキー・スピレーン原作のハードボイルド超怪作、キッスで殺せ!』を見たがります。 突発的なオープニングから、文字どおり全てがチョ−ぶっとぶ衝撃的ラストまで、一気呵成に駆け抜けるアクションアクションアクション! まーこわいこわい! 映画館で見ましょうねぇ♪by淀長
フィルム・ノワール傑作選 [DVD]

フィルム・ノワール傑作選 [DVD]

ロンゲスト・ヤード』(イギリスにてサッカー版!)、『飛べ! フェニックス』は最近リメイクもつくられましたな。

<フィルモグラフィ> *2
英語原題のみは日本未公開、ソフト化もなし。*はお茶の水アテネフランセ上映作品。
1953:Big Leaguer*
1954:World for Ransom* 
Apache『アパッチ』     
Vera Cruz『ヴェラクルス』
1955:Kiss Me Deadly*『キッスで殺せ』  
The Big Knife*『悪徳』(TV放映のみ、WOWOW)
1956:Autumn Leaves*(日本未公開、上映題『枯葉』)
  Attack!『攻撃』     
1959:The Angry Hills『怒りの丘』
10 Seconds to Hell『地獄へ秒読み』(日本ではビデオ発売のみ)
Garment Jungle
1961:The Last Sunset『ガン・ファイター
1962:What Ever Happened to Baby Jane?『何がジェーンに起こったか?』
  Sodom and Gomorrah『ソドムとゴモラ』(※セルジオ・レオーネと共同監督)
1963:4 for Texas『テキサスの4人』
1964:Hush... Hush, Sweet Charlotte*『ふるえて眠れ』
1966:The Flight of the Phoenix『飛べ! フェニックス』
1967:The Dirty Dozen*『特攻大作戦
1968:The Killing of Sister George『甘い抱擁』
The Legend of Lylah Clare『女の香り』
1969:Too Late the Hero 『燃える戦場』
1971:The Grissom Gang『傷だらけの挽歌』
1972:Ulzana's Raid 『ワイルド・アパッチ』
1973:Emperor of the north『北国の帝王
1974:The Longest Yard『ロンゲスト・ヤード
1975:Hustle『ハッスル』     
1977:Twilight's Last Gleaming『合衆国最後の日
The Choirboys『クワイヤ・ボーイズ』
1979:The Frisco Kid『フリスコ・キッド』(日本ではビデオ発売のみ)
1981:All the Marbles『カリフォルニア・ドールズ

以下は独白、、、
残念ながらオレは1990年にようやく初上京した田舎者の後追いファンの悲しさ、劇場のスクリーンで拝めたのは『特攻大作戦』『ふるえて眠れ』『ヴェラクルス』『キッスで殺せ』『攻撃』『Autumn Leaves』のみ。
あとはTVの洋画劇場とビデオ屋をハシゴしてこまめにチェックした。
懐かしいなぁ、、、当時、アルドリッチリチャード・フライシャー、ジョゼフ・ロージージョン・ブアマンについて語らせたら仲間内で右に出る者はいなかった、、、ってオレくらいしか見てなかったから(笑)
ゴダールかぶれなシネフィルの常で、ニコラス・レイのマニアはけっこういたけどな(苦笑)ニック・レイ*3は「男気」とは違うんだよなぁ。毛じらみ飼ってチンコぼりぼり掻きまくってたジェームズ・ディーンを現場でどやしつけたりしてたらしいけど。ある種、内田吐夢的なたたずまいもある人のように思うんだよな、、、ヤクザで山師、でもやっぱりハイカラでインテリで芸術家みたいな。メジャーのカントクだったのにインディーズに転じたという点では吉村公三郎っぽくもあるな。どうでもいい比較だけど。

作品ごとに思い入れを語りだしたらキリがありませんので、とりあえず、フィルモグラフィ眺めてニヤニヤしたい、、、ってオレの人生こういうパターンが多すぎるよ、ったく。
つうわけで今夜はこのへんで。サヨナラサヨナラ、サヨナラ。


*1:オリヴァー・ストーンの『エニィ・ギブン・サンデー』もわりかしよかったね。

*2:データ魔の血が騒ぎ、一気に作成、、、ってファンサイトのヤツをコピペして修整を加えただけ(汗)

*3:と気取って呼んであげよう。