井伏鱒二「亡友」

ようやく読んだ「中央線の呪い」に書いてあった。井伏鱒二のこの作品も、たぶん昔読んでるハズ。読んだことにしておこう。そういうことにしよう。アサガヤンとしてメモメモ。
「中央線の呪い」自体は、もともと三善里沙子という書き手が嫌いなので、正直面白くなかったンだが、まぁ、ネタのピックアップのセンスだけはあるかなと確認。
とある今は有名作家になった名編集者の方の話だが、オレみたく親の苦労だの背景に、田舎からナンとかかんとか上京してきた真の「田舎者」を本気で揶揄罵倒していた*1のを目にして、「東京人」というのも結局のところ日本人の典型、了見が狭い人種だ、、、と思ったものだ。
中央線沿線はそういう屈託を大なり小なり抱えた田舎者にも住みやすい土地ではある。所変われば人変わる。住む土地で、人も変わる。来る者拒まず去る者追わず、そんな束縛も干渉もない空気こそが理想。中野・高円寺・阿佐ヶ谷・荻窪西荻窪には、そんな懐深さを感じさせてくれるような雰囲気が土地に漂っている。


*1:後で気づいたのだが、オレなんざ会った時点でされてたり(苦笑)もともと、そういう底意地の悪い性格のうえに、少年時代、転勤生活で地方でイヤな目に遭って、トラウマになっていたらしい。