トレヴァー・ホーン in バグルズ、再結成!?

http://www.cdjournal.com/main/news/news.php?nno=7069
91年エイジア来日時に、ジェフリー・ダウンズ独奏による「ラジオスターの悲劇」が聴けて、狂喜したのを思い出す。
いやぁ、ホーンってちんちくりんなメガネ姿とあのコクニィ丸出しのボーカルといい、昔っから大好きなんだよなぁ! プロデュースはいつも音足し過ぎ、過剰気味なのが多くて、ちと鼻白むのが多いんだが、イエス流入バグルズによる「ドラマ」とかイエス全作中でも「イエス・ソングス」「リレイヤー」と並んで確実にベスト3に入るもんな。
……バグルズで思い出した。映画のパンフレットでスタッフ紹介読んでると、映画音楽家ハンス・ジマーバグルズのメンバーだった、とやたら書かれているが、大間違いもいいトコ。バグルズトレヴァー・ホーンジェフリー・ダウンズのデュオ・ユニットであり、いわゆる「バンド」ではない。ゆえに当然ながら、インナースリーブのどこを見回してもジマーの名前は出てこない。確認していないが、MTV版「ラジオスターの悲劇」に映ってるサポートメンツが、アレ、ジマーなの? それにしたってバンドに在籍したなんてコトにはならないぜ?
詳しくはバグルズに関して詳細綿密にまとめて下さっているこちらなぞを参照。ネットをちょいと検索すればわかるコトでもあるんだっつぅの。
http://www9.ocn.ne.jp/~elstree/Buggles.html
間違いが続いている理由は単純かつバカバカしい。ハンス・ジマーの手になるサントラのライナーノーツで某ライター氏(たしかI・J氏<名指し)が誤記して以来、ずぅっとその資料が引き写しされてきているらしい。まるでキネ旬が「日本映画作品全集」で誤記して以来孫引きされまくった「座頭市」原作の記述のようだ*1。資料の引き写ししか能のない映画モノ書き業界のバカっぷりが顕著にあらわれた一例であろう。畑違いのロック界の細かい事情であろうと、ちょっと調べればわかるじゃねぇか。小学生みたいな間違い、つうよりも、ただの「手抜き」で仕事すんじゃねぇよ。大体からして、辞書であろうと書かれたモノを100%鵜呑みにするなつてぇの。しょせんヒトが書くもの、全く間違いないモノなんざまずないんだからさ。
……脱線。

*1:補足説明。『座頭市』原作は1961年発表された「新撰組始末記」で名高い歴史随筆の大家・下母澤寛の随筆集「ふところ手帖」(中公文庫)所収の座頭市物語。現在は「時代劇英雄列伝 座頭市」(縄田一男編・解説、中公文庫)でも読めるが、文庫本でたった9ページ(原稿用紙で20枚未満)しかない短編である。