レモ/第一の挑戦

今朝、テレビ東京でやってたヤツ。目が覚めてしまったので見ていたんだが、なんだかコレも放映されるたびに見ているような。中身も役者も見事なまでにお安い、B級アクションの鑑とでも言うべき快作。フレッド・ウォードって俳優はこの作品で知ったんだが、実のとこ作品には恵まれた、けっこうな名優ではあるんだよな。銃弾も見切る謎の拳法の韓国人導師役のジョエル・グレイはたしかミュージカルで鳴らした舞台俳優だが、今回見直して、改めてその身ごなしのしなやかさに感心。本人もけっこう面白がって役づくりしたんじゃないだろうか? 役者が地味すぎて、公開当時は大コケしたらしいけど、TVシリーズ化でもしたら面白かったのに、って、ちょいと惜しまれる。邦題どおり、「第一の挑戦」だけで終わってしまったわけなんで(……)。
ちなみに、フレッド・ウォードの吹替は故・草野大吾。元文学座の名優だが、オレ的にはカツシン作品の常連としてなじみ深かったり。何回座頭市に斬られてるかわからん人(笑)かみそり半蔵シリーズだと蟹江敬三とコンビで子分役だし。
最近の小劇場系の役者でも特徴あるユニークな容貌の人はけっこういるけど、草野さんみたく、なんつうか、煮しめたような面構えっていうか、えも言われぬ味わいを持った役者さんはいなくなった気はする。芝山幹郎氏はそのあたり、「たたずまい」を持った役者がいなくなった、なんて表現してたけど、言い得て妙、である。
ちなみに、草野さん、今夜BS−2で放映の『新・事件』でも若山富三郎の助手(?)役として登場します。若山&カツシン兄弟とよほどウマが合ったってことなんだろうね。