音響の美学。

This Heat

This Heat

Funny  Valentine

Funny Valentine

チャールズ・ヘイワードは1996年だったかの来日時に渋谷ラ・ママで見てる。満席立ち見、すし詰め状態で酸欠寸前。ヘイワードも当初、妙に苛立ってセッティングしながら怒声を発したりして怖かったが、すぐに「すまない。機材の調子が悪かったから怒鳴ってしまった」なんて丁寧に詫びた後、素晴らしいパフォーマンスを披露してくれた。ドラミングがもちろん、その唄声も凛然としており、感動させられた。アルファベットを順に歌い上げていくという曲が素晴らしかったのだが、いまだに曲名がわからず残念! レコード化されてるのかな?
マサカーはファーストも素晴らしいが、フレッド・メイヤーに代わってヘイワードが参加した再結成版のセカンドも必聴。ファーストにあった切迫感や疾走感はないが、年季入った確信に満ちたプレイが一音一音より強度をもって迫ってきて感無量。特にヘイワードのどこを切っても理知と興趣に富んだ重層的なドラミングは凄い! もちろんフレッド・フリス&ビル・ラズウェルの演奏も躍動感に満ちあふれていて文句なし。