チェルシーVSマンチェスター・ユナイテッド@スタディオン・ルジニキ

以下、ネタバレ。



個人的には1998-1999シーズン、「カンプ・ノウの奇跡」以来の感動的なゲームだった。
クリスティアーノ・ロナウドが3番手というよくわからない順番で出てきて外した時点で正直ユナイテッドが敗北した、と思った。
しかし、涙雨は結局、テリーに降り注いだ。日付変わった午前2時前、冷え込むモスクワの深夜。軸足が滑りPKを外した彼はずっと号泣。サッカーの神様は天国のランパード・ママからの恩寵を愛息に与えたが、テリーにはなぜか試練を与えた、、、というところか。
目下お気に入りの最強ストライカー、ドログバの退場は残念ではあった。アレで確実性高いPKキッカーがひとり減ったし、ゲームも壊れた。もっとも、スター選手にはビッグマッチほど退場が目立つ熱い人は多いから、別段驚きはしなかった。ジダンイタリアダービーのたびに退場してたし(汗)、ワールドカップ決勝ではサッカー史に残る頭突きをかました。ハジはユーロ2000で敗退したら即引退というイタリア戦でコンテの足の甲を踏み折って退場したし。
今季のチェルシーモウリーニョ退陣の後という災厄にも関わらず、よくぞ2冠のファイナルまで残った。個人的にはバラックが復活し、リーグ後半は実質主役として牽引したのが大きかったと思うが、ランパードの母の死という思わぬ悲劇でチームの結束が固まった終盤は驚異的な強さだった。
たらればの話でしかないが、モウリーニョが続投していればどちらか1冠は確実だったように思う。2冠も充分あり得た。来季、個人的にはインテルの監督就任を望むが、果たして?
百戦錬磨のファーガソンに文句つける気はないが、欲を言えばパク・チソンを外してほしくはなかった。得点能力を加味してナニをチョイスしたのだろうか? たしかに、最後は結果的に仕事はしたけども、後半、パクを投入して走り回らせれば、PK戦までもつれこまず、最悪、延長戦でカタがついたんじゃないかと。リーグ優勝のときも今回も笑顔が見えなかったのは東洋人らしいポーカーフェイスのせいではないんじゃないか、と。
ともあれ、今季のシメにふさわしい素晴らしいゲームではあった。
バラックチェルシーの欧州勢にはユーロで頑張ってもらえれば、と。バラックにはかなり期待できるんじゃないかな? あとはツェフ、リカルド・カルバーリョアネルカ、マルダなんてあたりか。イングランドが残っていればテリーもランパードジョー・コールも奮起できたのに、全くもって惜しい!!