田中徳三監督、死去。

http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/f-et-tp1-20071221-298121.html
市川雷蔵勝新太郎の二大スターを「雷ちゃん」「勝ちゃん」と「ちゃん」付けで呼べた、大映黄金期の看板監督にして時代劇の生き証人がまたひとり、世を去った。
個人的には『悪名』シリーズには思い入れがさほどないせいもあって、お気に入りとまでは言えない映画作家だったが、『必殺』シリーズでも構成にムダがなく、スッキリ展開するエピソードだと田中監督かな? と判別がつくほど、見事な職人芸をお持ちだったと思う。
ところで、細かい話だが、ウィキペディア等、いくつかの資料でも経歴は1925年生まれとなっているのだが、享年87歳ということは1920年生まれだったのだろうか?  
いずれにせよ、古き良き時代を知る方がいなくなるのは寂しいかぎり。合掌。

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勝新太郎との最後の仕事は『新・座頭市』第3シリーズの第20話「祭りばやしに風車」だったようだ。個人的には最高傑作ではないか、という出来ばえであった。御本人はどう思われていたかわからないが、カツシンならではの即興演技と田中監督の老練堅牢な構成がうまい具合に組み合わさって、見応えある内容になっているのでは、と。
追記。コメント欄にて、田中監督は1920年生まれという情報を頂きました。ありがとうございました。