以下、とりいそぎ覚え書きだけ。。。
3バンド出演とバラエティに富んだこの夜の公演。八木美知依&恩田晃デュオは二番手に登場。
八木さんはシックな黒いドレス姿で、いつにも増してあでやかでした!
演奏はいかにも箏らしい、静かな爪弾きから開始。後刻、八木さん御自身の言にいわく、「春らしく、定番の古典風な趣向も入れた」そうで。
今回が初見となる恩田さん、パートは<アナログ・カセット>。テーブル上に並べた何十本ものテープを適宜入れ替え、あざやかな手付きで巻き戻したり早送りしたり、ノイズを矢継ぎ早に発する。
まさにサウンドスケープ、種々雑多、イメージ豊かな音が空間に放出され、それに触発されるように八木さんの箏の音色が烈しさを増していく。
テープには1本ごとに百以上もの様々な音源が入っていたそうだ。一応中身のメモ程度は書いてあるものの、基本的にはどこにどんな音が入っているかを把握している訳ではなく、出てきた音に合わせて、柔軟に対応されていたとのこと。
デジタルとは違い、アナログゆえの太さとあたたかみあるテープの音が多種多様、変幻自在に連射される様は圧巻の一言。手にしたテープレコーダーを、時には機関銃のごとく、時にはいそがしくシャッターを切るプロ写真家のように操る姿、華麗にして優雅であった。
八木さんの演奏もいつになくリラックスした様子で、おなじみの「小道具」、スティックや弓弾きなどを使った過激な演奏も、自然にノイズと融合していく。
会場でお会いしたk747さんの言にいわく、「迷いのない演奏」ぶりが際立った感じで、見ていてすがすがしい心持ちになりました。
なお、一番手のカリフォルニアドールズは残念ながら個人的にはダメ。はてなダイアラーでもある吉田アミさんのパフォーマンス、実はかなり期待していたのだが失望。声に魅力を感じられないのでは楽しむのはムリか、、、歌詞はわりかし面白いと思ったけど。*1
ロバート・アルドリッチの名作女子プロレス映画からデュオ名をとったんじゃないの? 全然関係あらへんやん、映画マニアに失礼やん、、、ってそれは別にいいのか。
和田さんがメガネッ娘で萌ぇ〜とか、見た目ならイケるハズなんだし、もっと演奏面ではノイズがんがん出したりと冒険して、延々マイクの前でキャアキャア唄い続けるなりすれば、わかりやすく可愛らしいデュオになるのでは、、、とか。どこかムリにヘンにぎこちなさげなのが見てて不安になった。少なくとも、オレの場合はお金払ってまで見たいパフォーマンスではなかったね。対バンの方の演奏も途中で見てなかったりと、不真面目っぽい態度にも眉ひそめたり。うーん。
自分は「文科系女子」が好きなワケではなく、大人の女/オンナ、姉/姐/ねえちゃんが好きなんであって、「女の子」には興味もてないコトがよくわかった。コギャルの会話とか聞くに耐えられないしなぁ。。。おばはんやばあちゃんの会話のほうがまだ笑えるからマシかもと、、、あ、コレは昨夜のパフォーマンスの質の話じゃないからね(汗)
トリの藤乃家舞(bass)+高岡大祐(tuba)+イトケン(drums)+ツノケン(drums)は、白熱のジャムで圧倒されました。今後も注目したいと思います。
のっけから4弦ベースをゴリゴリ卓にこすりつける藤乃家舞、やおらピック弾きでギター然とソロっぽいフレーズを奏ではじめる。それに合わせてblowbassと称するテューバをブイブイ吹き鳴らす高岡大祐、そしてシンプルなロック風ドラムセットに陣取る向かって左がイトケン、ジャズ風にパーカッションっぽく演奏するのが右のツノ犬(ツノケン)。
ジャム風演奏は藤乃家舞の先導に合わせて高まりまくり、高岡大祐はテューバ吹きつつ低く歌もうたってみせ、ツノ犬は座頭市みたくスティックを逆手に持って叩きまくったりと、パフォーマンスもド派手になっていく。イトケンは唯一クールな演奏スタイルは崩さなかったが、手数多い力強いリズムキープでうならせられた。
演奏は最後まで途切れず、40分ほど一気に聴かせてあっさり終了。最後、「まだやる?」とメンバーに聞いて笑わせた。
終演後、マークさんと八木さんの御厚意で、ヒルズ裏の中華料理屋にて、恩田さん、ユカさん(シンガーソングライター)、Хоомей Хさんこと山川冬樹さん(ホーメイ歌手/パフォーマンス・アーティスト)といった錚々たるメンツの方と御同席し、おいしい中華料理を頂く。
皆さんの海外での生活や公演について貴重な話をうかがえたのが実にありがたく。重ねて御礼申し上げます!
終電があったので、池袋の弟さん宅へ帰るユカさんと渋谷までタクシーを飛ばし、終電で帰宅。
音楽家の方って素敵だなぁ、、、と再確認し、感動した春の夕べでありました。。。