「大峰山ニテ女人、結界ヲ破ル」之巻。

http://blog.tatsuru.com/archives/001351.php
コメントが難しいところだが、今回は内田樹*1の意見に概ね賛成。
修験道にせよ、宗教にはいかがわしい側面がつきまといがちで、そういった悪しき「伝統」は打ち破られてしかるべきだろうが、それを信ずる人たちの信仰を踏みにじるような行為までは許されるべきではない。
オレ自身のコト言えば、オレは坊主の孫で仏教学校出身者だが、生涯無宗教をガキの頃から心に誓って日々生きている。だからして、例えば創価学会はじめ新興宗教には嫌悪感しかないし、<ものみの塔>だの宗教勧誘員もドアも一切開けず、すげなく追い返す。創価学会が母体の公明党自民党以上に唾棄すべき存在だと思っている。
でも、オレが憎悪するのは、オレに直接、宗教の魔手を伸ばしてきた時のみで、それ以外、おのれと直接関わらないケースにまで踏み込んで、批判しようとは思わない。オレ自身で責任のとりようがないからだ。知る人の葬儀があれば、そこの流派に従ったやり方で霊前にて冥福を祈る。それが「礼儀」だと思うから。こういう時に自分は無宗教だから、といったおのれの信条は持ち込まない。
今回の一件は、平穏に暮らす地元民の日常をいたずらに騒がせただけの愚行だ。それは先のリンクをたどって頂き、主催者が作成した実にふざけた質問状を見ればわかる。
……しかし、もしオレの女性の家族親族や彼女がどうしても大峰山に登りたい! と言い出したらどうしよう? そうしたら、ノリでオレも付き添いで登ってしまうかもしれない。
大体オレ、こないだ大和時代以来の神山・三輪山にペットボトル飲みのみ(原則的に飲食物は持ち込み禁止)、登ってきちゃったしな。三輪山は女性も当然、入山できる。伊勢神宮にアマテラスを祀るまで天皇家最高神であった三輪山*2がいいのだから、それよりも歴史の浅い大峰山なら、女性が入山してもいいのではないか? と。
問題として違うかもしれないが、正直、今の自分としては、先にあげた「地元民や大峰山を信仰する人々のために女人禁制とする」としか、女性の入山を拒否する納得いくリクツは浮かばない。。。
とりあえず、結論。自分ひとりで責任を最後までとれるなら、女性であれオカマちゃんであれ、お登りなさい。制止はできない。ただし、どうなっても知らないよ、と。 


*1:正直言えば、かなり苦手な論客。

*2:三輪山そのものが御神体である。