『新・座頭市 III』第18話「犬と道連れ」

原作:子母沢寛
脚本:中村努
監督:南野梅雄
音楽:村井邦彦
制作:勝プロ/フジテレビ


座頭市勝新太郎
佐渡八:にしきのあきら
玉井繁:小野進也
かよ:武知社代子
長兵衛:梅津栄
仙蔵:暁新太郎
万兵衛:鈴木康弘
ほか



座頭市勝新太郎)は、追っても追ってもついてくる一匹の犬と“道連れ”になった。そうか、そうか、お前も連れがないと淋しいんだな。ワン、ワン。犬は市の言葉をよく理解した。市と犬の奇妙な道中が始まった。犬が病気になった。大変だ。幸い獣医・玉井繁(小野進也)の適切な治療で犬は一命を取り止めた。そこへ、手傷を負った若い農民・佐渡八(にしきのあきら)が逃げ込んだ。佐渡八はやくざ鳴海一家に追われていた。庄屋・万兵衛(鈴木康弘)の下男の佐渡八は、暴虐な主人に犬馬の労を惜しまなかったが、忍耐にも限度があった。鳴海一家と結託するあこぎな万兵衛の圧政に泣く弱い農民は無数だ。一寸の虫にも五分の魂だ。佐渡八の怒りは一度に噴出した。佐渡八は万兵衛と、悪知恵にたけ、庄屋におべっかたらたらの寺の住職を射殺した。窮鼠さながらの佐渡八は、農家の老婆かよを人質に、玉井の土蔵に立てこもった…。