グラン・トリノ。

hibiky2009-05-03

5/2(土)、新宿シネマバルト7にて鑑賞。
感動というより感銘を受けて帰ったら、キヨシローの早すぎる訃報を知って凹んでしまい、立ち直りに時間がかかって書き忘れてました。
クリント・イーストウッド、銀幕最後の勇姿と聞いたので、約3年ぶり(!!)に、大学時代以来の親友をムリムリ誘って、映画館へ足を運んだ。*1

以下、ザックリと。 酸いも甘いも知ったやもめジジイが、「老人力」を最大限に発揮!

(正しいか間違ってるかはさておき)身をもって男たる者の生き様を若者に教える、まさに「漢」の映画でした。

...シチュエーション等、荒っぽいトコもあって、ツッコミだすとキリなかったりする面はあるんですけども。 「アンタ、ただの迷惑老人ちゃうん?」とか。

でも、各所のヤバい(?)トコも、イーストウッド自身の存在感だけで保たせるし、なにより、映画の王道、単純明快にして聡明な英断でチャッチャと済ませる剛毅な演出が爽快でした。
そのへんが実にイーストウッド映画らしくて、愛しちゃうんだよなぁ〜。


人生訓を学べるというよりも、人生のオトシマエのつけかたを見られる映画だったかいなぁ、と。

ひとりのニンゲンとして、死ぬまで意地でもスジを通すコトさえできれば、きっと誰かの記憶に残る人物として生きていける可能性がある...みたいな。

隣の女のコが感動して泣いてましたが、個人的には感涙にむせぶよりも微笑ましく見守れる愛すべき佳作のように感じました。 貰い泣きしそうにもなったけどね(汗)


...しかし、こーゆー映画はもぅイーストウッドしか撮れないでしょうね...彼のような真のスターにしてカツドウヤにしか「許されざるシャシン」なのかもしれず。

それにしても、GWの最中で座席数が少ないとはいえ、満席だったのがわがことのように嬉しかったなぁ!

追記。
唯一最大の難点は、字幕が戸田奈津子
翻訳はイマイチだなぁ...と見てる最中も思ってたが案の定、最後の最後にか・な・り、萎えさせられたぜ!!!

何でもカンでも差別表現を「イエロー」だの工夫のない言葉にするんじゃないってぇの!  なっち十八番、「ファック野郎」と変わらん...バカのひとつ覚えだぜ!

あ〜、ヤスベェはムリだからせめて納谷悟朗さんの吹替で見直したいぜ! 
なんつってもアノ『荒野の用心棒』も最初は納谷さんがアテたんだし(オレは奇跡的に見てます!!)。
もっとも、最近は吹替台本をつくる翻訳家のレベルも落ちてるから、仕上がりに期待はできんか...(悲哀)

*1:余裕があったら見たい映画は何作もあったが、どうも足が向かなくなっちまい...