『ロッキー』を冒涜するな!

ホンダのSPADA。『ロッキー』のテーマがかかるが何の意味もなし。最近見たなかではサイテーレベルのCM。こんなのつくって単純にギョーカイの人間として恥ずかしくないのかねぇ? クライアントのアホなオッサンのゴリ押しとか、ウラ事情があるならお気の毒だが。。。
http://www.honda.co.jp/cmdata/auto/step_wgn/
、、、サイトで紹介文をチェックしてみたけど、やっぱり意味わかんねぇ。まぁ、車のCMってワケワカなイメージ先行で意味不明なのが多いけどさ、昔から。ちなみに、エイミー・マンの歌が流れる別ヴァージョンはわりかし出来がいい。なぜに同じ商品のCMでこれだけ出来が違うのよ?
とりあえず、『ロッキー』に限らず、世間に耳なじみがあるからという理由だけで、往年の名作映画のテーマを安直にCMで使うのだけはやめてもらいたい。ロックとかの楽曲と違って、映画音楽には映画そのものの記憶が付いて回る。スコアの一部だけ取り出して流用するなんてな邪道だ。
クエンティン・タランティーノが『ジャッキー・ブラウン』『キル・ビル』とかでやってるが、個人的には反則としか思わない。単純に、映画音楽家に対して失礼だろう。高畑勲も『おもひでぽろぽろ』でやってるけどね、そういや。もちろん、アレも反則。「都会OL、田舎暮らしに目覚める」ってお話のエンディングが、なぜに『ジャニス』なんだっっつぅの(苦笑)
『戦場にかける橋』や『大脱走』のテーマを運動会の行進曲とかで使う、ってのとはワケが違う。お茶の間に流す映像なんだから、せめて映像の担い手たちには先人たちへの敬意だけは常に忘れず、それなりの節度をもって臨んでもらいたい、と思う。アナクロな意見かもしれんがね。