不正確な記憶で恐縮ながら、こんなことをゴダ公が申しておりました。たしか「ゴダールの映画講議」だか何か。*1イイことだけはメチャクチャ言うんだよ、この親爺は。ＢＢＣ制作『映画誕生１００年特別企画／フランス映画編』（テレビ朝日で放映、ＤＶＤ化チョ−希望！）で、ミシェル・ピコリ相手にやらかした問答とか腹抱えて笑ったもん。
ゴダ「おぅ、ピー公！ てめえ、映画１００年なんてな企画の御先棒担いでンだって？ おめェみてぇな唐変木にゃァ、荷が重い仕事だろうが、え？」
ピコ「そォなんだよ、御隠居。リュミエールって大昔のサーカス野郎が汽車ポッポ走ってンの撮った、世界最初のフィルムってヤツをよ、あっちゃこっちゃのコヤ借りて、かけなきゃなんねぇんだ。カラダがいくつあっても足りやしねぇや！」
ゴダ「てやんでぇ、べらぼうめ！ おめェもちったぁ頭はたらかせなきゃダメだッてンだよ！ 今の御時世、テレビって便利なモンがあらぁな。映画１００年てぇ歴史的なァ大事件を全世界に知らせようってェなら、テレビで流せばイイんだよ！ そしたらば高けェゼニ払って、コヤ借りることもねぇし、必死こいてコヤに客呼び込むよりも何千倍も沢山の人々にガンガン見てもらえらァ！ どうでぇ？」
ピコ「はッ！ さすがは御隠居！ お目が高い！」
ゴダ「へッ！ てめえと違ってな、こちとらダテに長生きはしてねーよ！ おぅッ、ネェちゃん、酒だ、酒！」
スピルバーグに意味不明な喧嘩売ったり、渡辺篤郎に取り入って監督に成り上がったインチキ野郎の『Ｖｅｒｓｕｓ』って映画ほめたり、明らかに言動にボケ入ってきてるが、20世紀が生んだ天才のひとりなのは確かだな。好き嫌い抜きで著作も読んでみよう。え、オレか？ ナメるんじゃねぇよ、わからねーなりに学生の時にひととおり読んでるよ！ バカにおしでないよ！
オレも久々に８ミリで自主映画撮りたくなってきたよ。まぁ、キャメラもないし、エディタービューアーもスプライサーもプロジェクターもないから、デジタルビデオでやるしかないけどな。８ミリはいいぞ！ スプライシングテープで、スプライサー使ってペタペタつないで、で、ビューアーでくるくる回すんだ。するってぇと、カタカタ、とフィルムがひとコマひとコマ動くんだ。ワクワクするぞ、ありゃ。Ａｖｉｄだかプレミアだかでいきなりパソコンのモニター上でオフライン編集やっちまっちゃダメなんじゃねーかな？ いくらフィルムだからって、学生風情にいきなり16ミリだの35ミリだの扱わせるってのもダメよ。やっぱ８ミリだね、８ミリ！……と言うことがだんだんジジイになるのであった。
