『新・座頭市 I』第15話「仕込杖が怒りに燃えた」

カツシン演出作絶頂週間。傑作が続く。若き日の真野響子のはかなげな美しさがどうにも悲痛で涙をさそう。座頭市に愛されるヒロインでも最も気持ちを込めて撮られているのではないか…とまで思えるほど。世評名高い浅丘ルリ子「心中あいや節」や原田美枝子「冬の海」も無論すばらしいが、どちらもやや映像美学が突出しすぎていて、感涙とまではいかないような観もあるので。
真野響子さんは先日、NHK-BSのドラマで沢村貞子(!)役までこなしてたように、実際はサバけた女性のようだが、この当時はキリリとした美貌でよろしいなぁ。
なお、ヒロインが悲しければ悲しいほど、比例して悪役どもは悲惨な末路をたどる。悪親分の酷い死に様も最低級。このへんはわかりやすい(汗)