『坂の上の雲』第三部開始。

『坂の上の雲 第10回「旅順総攻撃」』。原作の2/3を占めた日露戦争、旅順攻略や奉天会戦日本海海戦などが4回に圧縮。1巻ぶんくらいあったロジェストウェンスキー航海はナレーションで端折られて合間に登場すれば御の字程度かな(汗)
で、早速BSの放送を待ちかねてチェック。この期に及んでナンだが、石原軍団が目立ちすぎるのに違和感を覚えたりも(汗)渡哲也団長は好きだけど、軍団がくっついてくるとちょいとなぁwいや、それ以前から石原プロNHK出演は多いからただの軽いツッコミでしかないんですが。
原作でサイテーキャラとして描かれて、さぞかしいまだ遺族は立つ瀬ないであろう伊地知幸介はやはりというか村田雄浩。もうちょっと狡猾さみたいなのが出せる人が欲しかったんだが、無難ではある。村田さんの決して聡明そうに見えずいかにも意固地な田舎者(←あくまでもイメージ!!)という雰囲気ならば、司馬遼太郎が憎悪をこめて描いた「大日本帝国陸軍の無能な参謀」という、ちと偏りある見方も和らぐかもしれないし。
乃木将軍を飄然と、しかしどこかさみしげに演じる柄本明との相性もいいし、この配役は間違ってはいない。少なくとも大河ドラマファンなら感心はしなくても許容できるレベルではないか。
緒形拳亡きいま、軍神・乃木将軍はホントは夏八木勲さんでもいいかと思ったが、それだとあまりに漢のドラマになりすぎというか、雄々しさが過剰になってしまってマズかったのかも。
大河ドラマでは過去に昭和天皇崩御を待ちかねたかのように平成に入ってすぐ『太平記』を放映した。その際、戦前教育の象徴的存在である英雄・楠木正成武田鉄矢が演じた。金八先生ならウヨサヨ両方からも批判ないじゃろ…ってな大御心的配慮wを感じたが、あながち穿ち過ぎでもあるまい。まぁ、それ以前に武田鉄矢大河ドラマの常連だったけども。

二百三高地はじめ戦闘場面は大方の予想どおり、まんま『プライベート・ライアン』〜『バンド・オブ・ブラザーズ』調というか。現実に戦場は死屍累々、屍山血河と化したらしいからやむを得まいが。原作には出てこなかったが、将官たちは武田信玄「寒到来」でも気取っていたんだろうか?<小池一夫の読み過ぎ
しかし、黄海海戦もナレーションだけでズバッと端折るのも大胆すぎるつうかなんつうか。そのワリには広瀬少佐の死を随分と長々とやったじゃん??などと構成上のバランスの悪さが指摘されかねない。いや、してるけどw
描けなかった箇所については、塚本晋也カントクや加藤雅也を主演にしたりして、スピンオフつうかサイドストーリーとしてこれから放映したりしてww

…ちなみに、原作では日露戦争は第3巻!!から始まるんだよね。小説上ではやや混乱した時系列が今回の映像化によって整理されるとよいのですが。