『座頭市物語』第6話「どしゃぶり」

どんなんかな〜って?? いや、劇中にいきなり登場する四角い仁鶴がまぁ〜るくおさめてませんのよww

原作:子母沢寛
脚本:星川清司
監督:田中徳三
音楽:富田勲
制作:勝プロ/フジテレビ


座頭市勝新太郎
おせい:朝丘雪路
空っ風:成田三樹夫
又蔵:長谷川明男
お光:平田澄子
梵天の安五郎:藤岡重慶
喜助:長谷川弘
文次:森章二
おとよ:石井富子
旅の男:笑福亭仁鶴
ほか

カツシンのことを本名の「トシオちゃん」と呼んでたほど親しげだった朝丘雪路。今は亡き文芸座2でのトークショーにカツシンは乱入したのであった。缶チューハイだか手にもってすでに御機嫌、これまた古馴染みの白井佳夫氏に『座頭市』新作の構想を喋りにしゃべった。で、最後、「皆さん、これから呑みに行きましょう♪」場内爆笑。あのときの上映企画は1996年のことだったようだ。
で、そのときも登場するやいきなり朝丘さんの元祖ボインにタッチ(笑)しょうがねぇなぁ、と思ってたら、極めて真面目な本作でもしっかりボディタッチしてました(汗)演技の流れ上、不自然ではないのだが、トークショーでの様子が脳裏に甦った。ふたりは幼なじみなどと語ってた記憶もある。
成田三樹夫は登場場面はモロに『木枯し紋次郎』のパクリwこれはスタッフのお遊びだったんじゃないか。実際、カツシンは『木枯し紋次郎』に対抗意識を燃やしていて、特に中村敦夫が演出した回についてなど質問してきたというエピソードを「映画秘宝」で読んだ。
クロサワの『羅生門』の現場にも助監督で付いていた田中徳三監督らしいと言うべきか、あの『七人の侍』の豪雨での合戦場面を思わせる殺陣が素晴らしい。撮影の仕方は旧大映陣なのでまるで違い、俯瞰や逆光を絶妙に活かした、より切れ味するどい画面構築をしているんだけども。
田中徳三監督、カツシンの即興を最大限に取り入れつつも、脚本の構成も崩さず、カッチリ撮りあげるという手並みはさすが、カツライスと名コンビを組んだ名匠だったことはある。