『座頭市物語』第1話「のるかそるかの正念場」

hibiky2011-11-24

『座頭市物語』がBSフジで放映開始。『新・座頭市』含め100話すべて放映されるよう祈願!!←追記。2012/04/17現在、100話終了し、また第1話から再放送!!
時代劇専門チャンネルでも11/23(木)から放映中。コチラは全100話放映とのこと。自分もビデオで録画して持ってますけど、毎年の定番プログラムですよねw
ところで上記のBSフジの公式HP、あらすじとキャスト&スタッフを時代劇専門チャンネルより詳細に掲載してくれてるのはありがたいが、更新が速すぎかも(苦笑)今後はできれば過去の放映分のデータも残しておいてほしいなぁ。

原作:子母沢寛
脚本:高岩肇
撮影:森田富士郎(*シリーズを牧浦地志、渡辺貢らと分け合って担当)
監督:森一生
音楽:富田勲
制作:勝プロ/フジテレビ


座頭市勝新太郎
お新:土田早苗
辰蔵:中村翫右衛門
弥三郎:津川雅彦
権太:園田裕久
倉造:中井啓輔
勘助:上田忠好
留:根岸一正
千太:寺田誠
彦太郎:堺左千夫
飯屋主人:寺島雄作
ほか

本シリーズはとにかくカツシンとゲストの文字どおりの競演が最大の見モノなのだが、カツシンは世間でネガティヴに伝えられるような唯我独尊で突っ走るばかりではなく、甲斐甲斐しいばかりにゲストも引き立てまくる。生涯最高の名演を残してる役者も数多い。まずはそのへんに注目して見直したい。
第1回の演出が森一生というのも素晴らしい。生涯を職人仕事に徹した偉大なるカツドウヤらしいというか、妙な作家性などをのっけずにサラリと手堅くまとめるお手並みがキモチいい。まぁ、まだまだ小手調べ的な一編で、当時、熱狂的なファンでもやはりテレビではカツシンもこのぐらいしか出来ないのか…と物足りない思いを抱いた向きもいたんだろう。大画面モニターで見直すと再発見が続々とありそうでこれから毎晩が楽しみ。
中村翫右衛門はもちろんあの邦画史上最高傑作とも評される『人情紙風船』にも出てた名優中の名優。何を演じても良いに決まってた方なんだが、カツシンとの演技は特に楽しめたんじゃないだろうか。もうちょっとしつこいくらいでいいから、ふたりのカラミが見たかったかも。そのへんを抑えるのが森一生の演出なんでしょうが。シネフィル風物言いwでイヤだけど、やっぱリチャード・フライシャーに通じるような。

コチラをサブテキストに見始める向きも多いだろう。

天才 勝新太郎 (文春新書)

天才 勝新太郎 (文春新書)

本書は年季の入ったマニアも感動させただけの力作。一読の価値以上のものがある。
それでも、ココに書いてあることが全てではない。そこが真の天才たるカツシン、そして彼が実質的に創り上げた座頭市という世界的ダークヒーローの底知れなさ。もっと身の回りで長年の年輩のファンの方を見つけて、直接話を聞くなりして見直すとさらに味わい深いと思う。
…オレなんかもリアルタイムでは幼少期にたまに見られた程度なので、残念ながら後追いでしかないけど、それでも機会あるたび、年長のマニアや研究者、あるいはカツシンに接したことのあるスタッフの方にまでお話を聞いたりしたものでした。。。