不良性感度の終幕…

東映の鬼才プロデューサー、天尾完次氏の訃報。岡田茂名誉会長より先に逝かれていたとか。なんともはや。
2011/06/09追記。「ポルノの日」に鈴木則文監督のお話によりガセと判明したそうな。やれやれ。
2014/10/04再追記。鈴木則文監督の「東映ゲリラ戦記」に「2011年死亡」と書かれてる。
学生時代、サークル主催のシンポジウムで鈴木則文監督をお招きしたことがあり、その際、ゲストで天尾氏、脚本家・掛札昌祐氏、杉作J太郎氏がいらしたのであった。個人的に今は映画からはあえて距離を置いてるし、当時なんざ気恥ずかしい記憶しかないし、今となってはあまり詳細に語りたくないので(汗)、コメントできることは殆どないですが。
手掛けられた作品群は今後も機会あるたび一生見ていくだろうし、思い入れはありすぎるくらい、あるんだけどね。

シンポジウムの後に飲み会があったが、自分はついつい監督からお話をうかがうのに夢中で、天尾氏には御挨拶程度というか少しの時間しか言葉は交わせなかった。
ただ、こちらが勢いこんで内田吐夢加藤泰といった巨匠の話を聞こうとしても、「(超ローアングルの撮影のために)地面に穴を掘らされて大変な目に遭っただけだったよ。そんな偉い人か?」みたいな具合に苦笑されていなされたりしたのは覚えている。青臭い映画青年の応対なんて面倒くさかったのかもしれません。こちらも酒が入ってたし、なにせ20年近い前のことだから残念ながら記憶が不確かになってて残念なのだが。
集団抗争時代劇では工藤栄一ら、そして東映不良性感度路線では石井輝男鈴木則文ら、名だたるカツドウヤを世にあらしめた才気あふれる映画人だったことは間違いないと思う。映画ファンとしてはそれだけでありがたい。感謝の念だけ、とりあえず表明したいです。。。