ジョンの命日に「ロック」を思う。

かつてのライヴエイドやライヴ8、悪名高いホワイトバンド問題などを取り上げて、ロックの功罪を問う意見もある。
だが、ジョンを忘れられないかぎり、オレはロックを非難なんて到底できない。
そりゃ、ジョンといえどもしょせんロックスターだもの、ただのスタンドプレイもあったろう。ロックなんてたかが大衆音楽、世界を救えるようなシロモノじゃない。

でも、「ロックじゃ世界なんて救えない」なんてニヒリズムは、ロック以上に誰も何も救わないのも事実だ。ロックであれ何であれ、誰かが救われる気持ちさえすれば、それだけで「素敵じゃないか」((C)ブライアン・ウィルソン)♪

ボブ・ゲルドフを、スティングを、ボノを、ピーター・ガブリエルを、ブルース・スプリングスティーンを、ジョンと彼を愛する後進を非難したところで何も始まらない。世界に対してはたして何を自分ができているのか、それを謙虚に胸に手をあてて考えるべきだろう。
貴方は貴方が偽善と罵倒するロッカー以上に世界を救っているのかい? たかだか1本300円足らずのホワイトバンドを非難したって、ハスに構えて世の中見てる風に思われるだけじゃないか?*1 
たかがロック、されどロック。ジョンの生きざまがいまだ見せる「力」はそこにこそある。
もうオレの前でロックを罵倒するのは誰であれ、許さないぜ!


*1:アフリカ救援をうたっているかぎり、ホワイトバンドの収益は全額寄付すべきなのは言うまでもないが、ボブ・ゲルドフやボノの活動までを完全に偽善と非難するのは行き過ぎのように考える。