ヘルツォークが「未開人教化なんてよくないッ!」って叫ンでるSFもあるんだよね。

……明日はクラウス・キンスキー&ヘルツォークネタでも挑戦してみっかなぁ。

侵略白人三題噺
山のあなたの空遠く、幸い住まぬ王道楽土

1.『アギーレ 神の怒り』/ヴェルナー・ヘルツォーク
2.『地獄の黙示録』/フランシス・F・コッポラ
3.『王になろうとした男』/ジョン・ヒューストン

男一匹生まれたからにゃあ、夢はやっぱり天下人……なんてのは昔の話でございまして。もっとも、白人さまは生まれついての侵略民族、ことにそういう大それた夢をお持ちの方は多いようで、銀幕をざっと見回すだけでも以上の3本があがりやす。
1本め2本めの、どっちも猿がいっぱい出てきてすごいやつは皆さんもごぞんじかもしれやせんが、シメを飾る、007やめたばかりでいまいちだった頃のショーン・コネリーが出てる『王になろうとした男』なんざ、隠れた拾いモンでござんすよ。なんつっても旦那、相棒のマイケル・ケイン(こいつも昔はスパイでやんしたが)と連れ立って、ヒマラヤ越えた奥地も奥地、カラハリスタンだかなんだかいうところに、王道楽土を築こうってんだからお立ち会い。しかもこのコンビ、悪名高いフリーメイソンのメンバー。ほら、インドの山奥でぇ〜って歌が有名な、あのオウムも影響受けたっていう、『レインボーマン』を地で行ってるわけだから、すごいのなんの。もちろん、最後にはあっと驚くオチだって待っております……。
しかしま、そこへいくってぇと、我々大和男児ってのはおとなしいもんでございますよ。もっともひと昔前は、大東亜共栄圏なんて不粋な野望を抱いた方々もいなさったようですが……(続く)。