水元公園、亀有

“浪人”暮らしの気軽さゆえ、昼過ぎから釣りに出かける。高円寺の上州屋で安手の投げ竿とスピナーベイト&ジグ(念のためバス釣りもできるよう)を買ってから、金町へ。池袋で乗り換えで降りた際、構内の古本コーナーでハイスミスアメリカの友人」(200円)をゲッツ。
金町には14時過ぎに着く。遅い昼飯にめしや亭で鰹タタキ丼大盛をかっこみ、バスで水元公園へ。派出所で、人のよさげなオジサン警官から釣りエサ屋の所在を聞いてから公園へ。うどん屋兼業のエサ屋でおばちゃんからキジ(シマミミズ)を買い、池へ。そこら中、年輩者中心にヘラ師が竿を並べている。最初、取水口の近くで釣っていたが、何のアタリも喰いもないので大橋の脇へ。ヘラ師のおっさんが帰った後ゆえ、魚がまだ寄っていると踏んだのだ。案の定、10分ほどでアタリがあり、10センチほどのフナがかかってくる。例のコイヘルペスに感染したのでもあるまいが、胸ヒレ付近に怪我をしていた。
その後もアタリや喰いはあるものの反応が薄れたので池の周囲をぐるりと回ってみることにする。ところが、コレが大失敗。対岸は本来釣り禁止ということもあり、ずいぶん遠回りをする羽目になったのだ。金魚池の脇ではじめてみたが、一度フナをバラした後は一切反応なしに。
犬の散歩に来ていた武州訛りのある、気さくそうなオジサンが話しかけてきた。コイやウナギをたまにパンの浮きエサやドバミミズのぶっこみで捕まえるらしい。お仲間がウナギを狙っているとのことで、ミミズを差し上げ、18時頃に納竿。
「1匹でも釣れただけマシだよぉ」とオジサン。実際、立地がよすぎるのか釣り客多すぎ、しぜん、魚はスレまくってて、ボウズも当たり前らしい。
ホントはバスが釣れるという近くの赤畑運河にも足を伸ばす予定だったが、池の周囲を歩くうち、またまた遠回りをしてしまいタイムアウト。大場川の草ボーボーの川沿いの道をのそのそ歩き、水元公園正面までようやくたどりつく。こうもん橋というユニークなアーチ橋を手持ちのカメラで何枚かパチパチ撮ってから、バスに乗って金町へ戻った。乗客は化粧と装い派手めな女性3人。水商売関係と見たは僻目か、どうか。勤め先はもしや吉原か?(ただの買い物とかデートとかなら妄想ゆえゴメン)
亀有で途中下車し、かつて何度か通った亀有名画座跡地に行ってみる。最初、反対側の通りに出てしまったが、なんとかたどりつくと、そこは映画館があったことなど思わせもしない雰囲気になっていた。閉館の理由となった道路拡張工事が延々と続いているらしく、雑然としていた。
駅前に戻り、周辺をぶらつく。イトーヨーカドー裏にガラの悪そうな若者が集まってたり、下町というか、いかにも郊外らしい、ささくれて、どこかよどんだ空気に気分はあまり落ち着かず。いかにも治安悪そうだが、あながち偏見でもあるまい。総武線沿線住まいでよかったと思う。
古本屋とTSUTAYAにも寄り、以下をゲッツ。
・ハンス・ギルスト「長いナイフの夜」(290円)
・『若妻 恐怖の体験学習』(600円)

久々に歩き回ったせいか、疲れきり、地下鉄の車中では眠りこけていた。家に帰宅したのは21時頃。指先にしつこく、フナとミミズの生臭い臭いがこびりついていて、しばらく消えなかった。