TVがオレの名画座だった・第5回

<戦争(関連)映画>1986〜
1.『大脱走ジョン・スタージェス
2.『特攻大作戦ロバート・アルドリッチ
3.『最前線物語』サム・フラー
4.『戦争のはらわたサム・ペキンパー
5.『脱走山脈』マイケル・ウィナー
6.『戦略大作戦』ブライアン・G・ハットン
7.『ナバロンの要塞』J・リー・トンプソン
8.『勝利への脱出』ジョン・ヒューストン
9.『対決』ジョン・フランケンハイマー
10.『突撃』スタンリー・キューブリック
次点:『鷲は舞いおりたジョン・スタージェス
パットン大戦車軍団』フランクリン・J・シャフナー
『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』クリント・イーストウッド

例によって、全作ともTV洋画劇場の吹替版で見たもの。フランケンハイマー叔父貴の『対決』のみ、劇場公開時にもしっかり見に行ったが、吹替で見直したらさらに気に入り、あえてチョイスしてみた。あとはまぁ、順当でしょう。レンタルビデオでチェックしたヤツ、『地獄の黙示録』等ほかのベストテンに挙げた作品は外した。あとはそうだな、町山智浩さん絶賛の荒鷲の要塞』&『大反撃』は吹替版は未見だが、もし見ることができてたらベストテン入り必至だったかも。
いまだスクリーンで見参する機会に恵まれないキューブリック『突撃』はじめ、全作でっかい映画館のスクリーンで、シネスコ全開、音響ガンガンにかけてもらって拝み直したいモンです、ハイ。血湧き肉踊り、膝の骨笑うその雄姿((C)筒井康隆)、銀幕で腐るほど浴びて、武者震いしてコヤを出たいんだこちとらはよぅ、こンちきしょうめ。
それにしても、だ。まったくよぅ、最近はリバイバルだっつうと、オナゴに媚びた軟弱映画ばっかヤリやがって、ちッ! ハンドクリームと安香水臭ぇ甘ったるい、ヤワなシャシンばっかやってるとな、しまいにゃポンニチのニィちゃんども、みんな勃たなくなっちまうぞ、それでもいいのかってぇの! 
マジな話っぽくしてみるとだな、小泉だの石原だのポーズだけの腐れ右翼が大手ふって支持されるこの御時世だ、下手すりゃ国民皆兵、徴兵制度復活だって現実化するかもしれねぇんだ。そういうヤバい状況だからこそ、いかなしょせんはつくりもの、仮想現実だろうと、戦争映画ってモンに触れてみたりして、銃弾飛び交う戦場に身を置くってコトが一体どんなモンなのか、疑似体験してみたりするってのもタマにはイイんじゃねぇか? 男も女もさ……なんてな。とにかく、よくわかんねぇ世界だからって、怖がって触れもしないでいるから、ロクにナニも知らねぇまま、勝手に想像だけで働かせて、いざ危機的状況になるとオタオタしちまう、ってのがいまの状況じゃないかと思うわけなんで。
しょせん映画、されど映画。水野ハルヲセンセイみたく、陳腐な一言テーマでまとめたりってなアホっぽいけど、ナニも感じなかったり、考えたりしないよりは、バカバカしくとも映画でも見とくほうがマシかもしれんよ。
そういう意味じゃ、上記10本よりはまず、革命的戦争映画スピルバーグプライベート・ライアンを見て、鉛の銃弾がドテ腹ぶち抜く音と映像にガツンと脳天直撃されるのをオススメしたいが、そのへんはいずれまた改めて。
(つづく)